本人の希望で3回に分けた鼻の手術でアイドルのような可愛らしさに
手術までの経緯
お母さんと二人でカウンセリングに来られた未成年の女性。
未成年の場合、手術には親の同意書が必要となるので通常カウンセリングも親同伴で行います。
見たところ、お母さんは既に鼻や目、唇などいろいろなところを手術されている様子です。
一般の人は気付かないかもしれませんが、プロの目から見ると手術したことが一目でわかるような不自然な顔つきをしていました。
対して娘さんは、一般の人に聞けば8割の人が「可愛い」と答えるような顔立ちです。
顔の輪郭が美しく、目と口のバランスも良いのです。
悩み
ところが彼女は、小鼻が横に広がることをとても気にしていました。
確かに、笑ったときなどには小鼻が少し膨らんでいる印象を受けましたが、医師から見れば愛らしいと思える程度で触らない方が良いと感じました。
むしろ、全体に高さがなかったので、プロテーゼで高さを出し、「鼻尖形成術」で鼻先を細くすることで顔全体が小さく見え、綺麗な目が強調されると思ったのです。
そのことを丁寧に説明しましたが、お母さんも「本人の希望通り」を望まれており、小鼻を小さくする「鼻翼縮小術」のみ行うことになりました。
2か月後
術後観察の際、今度は鼻先の大きさが気になるという話が持ち上がりました。
鼻翼を狭めたことで、鼻先に違和感を覚えるようになったのでしょう。
そこで鼻先に手を加えるなら、一緒に鼻筋を通すプロテーゼも挿入した方が良いと勧めました。
しかし、高さには不満がないということで結局「鼻尖形成術」だけを行ったのです。
6か月後
ところが、やはり高さも欲しいと要望され、結局は「プロテーゼ隆鼻術」も行いました。
身体への負担や外出できない期間を考えても、できれば手術は1度で済ませたいところ。
しかし、本人が納得して手術をしたという点では3回に分けることにも意味があったのかもしれません。
当院が行った手術法
①鼻翼縮小術(内側法) ②鼻尖形成術(クローズ法) ③プロテーゼ隆鼻術 |
計3回に分けて上記の術式で手術を行いました。
手術後
手術後の娘さんはと言いますと、ちょっとしたアイドルよりもずっと可愛らしくなりました。
それでも自分のことを「私はブスです」と卑下します。
このあたりで私は「あれ?」と思いました。
娘さんの様子から感じたことを次回お話したいと思います。
まとめ
今回のケースは未成年の女性でしたので、彼女の将来のことを考えて手術法をおすすめしました。
本当は1度の手術で完了させ、身体への負担を最小限に抑えたいところ。
しかし娘さんの気持ちを受け入れ、3回に分けて手術を行いました。
実際、娘さんはお母さんというごく身近に美容整形の経験者がいることで、美容整形手術に対する抵抗も少ないようでした。
「仕上がりに満足いかなければまた手術をすれば良い。」
という考えがあったのかもしれません。
次回、娘さんから感じた「整形依存」についてお話します。