顔の傷跡を消す方法 瘢痕 ニキビ跡
2023.3.11

顔の傷跡や凹みを治す方法を解説!治療の流れや失敗しないためのポイントもご紹介します

美容整形

大切なお顔に傷跡や凹みができてしまったら、美容的な問題だけではなく心にも大きな傷を負ってしまいます。

今回は傷跡修正の治療法や傷跡の種類、病院の選び方をご紹介します。

症状によってはケミカルピーリングやダーマペンが効果的な場合もあるので、詳しく見ていきましょう!

瘢痕の種類

傷跡は医学用語で「瘢痕(はんこん)」と呼び、4種類に分けられます。

【瘢痕の種類】
・成熟瘢痕
・肥厚性瘢痕
・ケロイド
・瘢痕拘縮


それぞれの瘢痕を簡単に説明します。

成熟瘢痕

当初赤みを帯びていた傷が、時間の経過とともに白っぽくなった状態

見た目を気にするかどうかのレベルなので、ほとんどの場合保険適用できません

肥厚性瘢痕

深い傷の炎症が治まらず、患部がミミズ腫れのように盛り上がった状態

ほとんどの傷が肥厚性瘢痕にあたります。

ケロイド

肥厚性瘢痕よりも炎症が強い状態。

原因は火傷やニキビなどあげられます。

瘢痕拘縮

ケロイドケアをせず放置した場合引き攣れを起こす場合があります。

その引き攣れを「瘢痕拘縮」と呼んでいます。

顔の傷跡や凹みの原因

赤ちゃん

【傷跡や凹みができる原因】
・先天性のもの
・後天的なもの


傷跡や凹みの原因は生まれつきのあざ、思春期にできたニキビ、水ぼうそうなどの疾患によるものなど原因は多数考えられます。

先天的なものは生まれつき赤痣や青痣がみられる単純性血管腫・太田母斑など。

後天的なものは皮膚疾患や感染症の予後が悪く、跡になってしまったり凹んでしまったりするものが多くあげられます。



皮膚が著しく凹んだ状態を「陥没変形」と呼びますが、この場合皮膚の表面だけでなく真皮もダメージを負っています

そのため、レーザー治療などは効果があまりありません。

生まれつき

新生児の額やまぶたに見られる赤いあざは単純性血管腫の一種で「サーモンパッチ」と呼ばれます。

これば新生児全体の約30%で発生しますが、だいたい2歳になるまでに消えていくので心配ありません。

治療が必要なのは、単純性血管腫の中でも、皮膚の真皮にある毛細血管が局所的異常を起こす「先天性血管腫」や「ポートワイン母斑」と呼ばれる赤いあざです。



同様に額や頬、鼻、まぶた、白目などに見られる青いあざは「太田母斑」と呼ばれ、メラニン色素が真皮で増殖することで起こります。

太田母斑はアジア系人種に多く発生しやすい特徴があります。

また、生まれつきではなく思春期以降の女性に発生することもあります。



先天性血管腫、太田母斑ともにあざの色素が皮膚の深部にあるため、外用薬などは効果が見られず、レーザー治療が効果的とされています。

事故

歩行時や運動時の転倒、交通事故や火災などによる打ち身や切り傷(裂創)、やけど(熱傷)、骨折により顔に傷跡や凹みが残る場合があります。

傷を正しく処置せず、ケアも不十分だと、傷跡や陥没だけではなくケロイドなど重篤な状態を引き起こすことも。

形成外科で手術を伴う治療を行う必要も出てきます。

ニキビ跡

思春期を迎えて皮脂の分泌量が活発になると、鼻や頬などにニキビが多くできるようになります。

洗顔や薬用化粧水などのスキンケアで改善する場合もありますが、なかなか治らない場合も。

炎症が長引き重症化すると、赤みや色素沈着だけでなく、クレーターのように皮膚表面に凸凹が残ります。


自力で治すのが困難なニキビ跡は、専門的なニキビ治療を選択しましょう。

保険適用外にはなりますがケミカルピーリングやダーマペン、レーザー治療など肌の状態にあった治療を受けることをお勧めします。

水ぼうそう跡

小児時期にかかることが多い感染症で、罹患すると水ぶくれや強い痒みを伴う発疹ができる水ぼうそう。

発疹によるかゆみで皮膚を掻いてしまい、炎症が悪化します。

水ぶくれを潰してしまうと皮膚が凸凹になったり、色素沈着を起こしてしまうことも。

【傷跡にさせない工夫】
・跡になる前にかゆみ止め軟膏を用いる
・治癒後も紫外線対策をする
・色素沈着を防止する


水ぼうそうは治療が困難なので、患部を刺激しないことが大切です。

顔の傷跡や凹みを治す方法

【悩ましい傷跡やクレーターを修正する方法】
①手術
②ダーマペン
③レーザー治療


それぞれの治療法にはメリットとデメリットがあります。

治療法の選択は形成外科の医師の正確な見立ての元で慎重に選び、治療を受けることが大切です。

①手術

患部の状態が深く重篤な場合は傷跡を一度開いて縫い合わせる「縫合手術」を行います。

皮膚が足りない場合は、健康な皮膚を別の部位から切り取って移植する「植皮手術」を行うこともあります。

いずれも手術時は局所麻酔などの麻酔を使用し、約1週間後に抜糸を行います。

術後半年~数年で傷跡が目立たなくなるケースがほとんどです。

②ダーマペン

皮膚の表面に針で微細な穴をあけ、創傷治癒効果により再生を促し、表面の凸凹を滑らかにする治療です。

針の深さを0.1mm単位で変えることができるので、症状や目的に応じて使い分けられます。


また、滑りをよくするために美容液を塗ったり、効果的な製剤を使って肌の奥に有効成分を届かせることもできます。

③レーザー治療

傷跡や水ぼうそうの跡など凸凹した部分にレーザーを照射します。

レーザーで皮膚に極めて小さな穴を開け、皮膚本来が持っている自然治癒力を活かして表面を滑らかにしていく治療法。

レーザー治療は症状によって種類を使い分けることができ、代表的なものには色素レーザーやヤグレーザーなどがあります。




なかでも、フラクショナルレーザーは熱エネルギーが真皮まで届きます。

真皮に熱エネルギーを当てることでコラーゲンやエラスチンが修復され、真皮自体が活性化されます。

肌を再生する力を高めることで症状を改善していく治療法ですよ。



さらに傷跡修正やニキビ跡によるクレーターの改善だけでなく、毛穴を目立たなくして肌質そのものを美しくする効果もあります。

レーザー治療はケミカルピーリングや手術よりも体への負担が少ない点がメリット。

少ない負担で傷跡治療をしたい方はレーザーがお勧めです。

顔の傷跡や凹みを治すメリット

顔は隠すことができず、毎日向き合うことになりますよね。

また、顔はひとから見られやすいパーツです。

そのため、傷跡などのトラブルを治療で消すことによって、悩みから解放される点が何よりのメリットと言えます。

治療の流れ

説明をする男性医師

傷跡の治療は形成外科や美容外科クリニックで行います。

先天性のあざやニキビ跡、水ぼうそうなどの疾患によるもの、事故での傷や凹みなど傷の状態により治療法はさまざま


軽度なものはレーザーやケミカルピーリングで改善されます。

ケロイドや陥没の度合いが著しい場合は、切開や皮膚移植など手術を行わなければなりません。


しかし、手術によってかえって患部が目立ってしまうケースもあります。

治療法の選択はお客様の希望に合わせた医師の的確な診断と治療プランが必要です。

カウンセリング

ご自身の状態に最適かつ効果的な治療を受けるためには、医師との十分なカウンセリングは欠かせません。

患部の状態や治療の目的によっては保険適用になる場合もあります。



また、治療法によっては赤みや腫れが出るなど、最善を尽くしても治療前より傷跡が目立ってしまうケースも。

そのようなリスクも踏まえてカウンセリングを受けましょう。

疑問点や不安要素は全て解消してから治療に臨めると良いですね。

診察

治療法を選択するには、顔の傷跡の状態や凹みの深さなどを慎重に見極める必要があります。

例えば、傷跡やあざが赤みを帯びている、色素沈着を伴い茶色くなっている、など色調から判断することもできます。

レーザー治療を行う場合は色調に合わせたレーザーの種類を決定していきます。


また、凹み度合いや過剰に瘢痕組織が作られたことで盛り上がってしまった患部の形状により、できるだけリスクの少ない施術を選択するのが一般的です。

施術

施術に関してはレーザー治療や薬剤を用いて皮膚の凹凸を目立たなくさせるケミカルピーリング、患部の切開・縫合を伴う手術に分けられます。

傷跡の状態により選択させる施術や回数、費用は異なります。

【平均的な費用】
・レーザー治療:3回程度を1~2か月の間隔で照射・費用は1ショット3,000円前後
・ケミカルピーリング:数回~10回を2~3週間の間隔・費用は1か所2,000円前後
・手術:1回で完了・費用は線状のタトゥーの場合1cmで30,000円前後


治療する際に知っておくべきこと

まずはご自身の傷跡の状態をカウンセリングを通してよく把握し、適切な治療法を選択してください。

ただ、どの治療法においても副作用やリスクはゼロではありません



例えば、ケミカルピーリングは薬剤を使用するため、稀にアレルギー反応や色素沈着を起こす可能性があります。

切開や縫合を伴う手術の場合は、内出血や腫れ、瘢痕形成を引き起こすことも。

これらのリスクがあることも事前に知ったうえで、適切で納得できる治療を受けましょう!

ダウンタイムには個人差がある

治療内容によってダウンタイムは異なります。

半日~数週間痛みや腫れ、赤みや内出血が見られることがあります。

【日常生活における制限】
・シャワー
・入浴
・洗顔
・洗髪
・運動
・飲酒 など


日常生活が制限される可能性があるので、治療を受ける時期やタイミングは前もって計画を立てておきましょう。

切開など外科的治療を行った場合は、腫れや赤みも強くなるのでダウンタイムは長くなりがちです。


全く同じ治療を受けても、施術後の症状が強く出る方もいればあまり出ない方もいます。

個人差があるため、適したアフターケアを行い症状を悪化させないようにすることが大切です。

傷跡修正で失敗しないためのポイント

まずは治療を受ける病院を選びましょう。

傷跡の状態や治療の目的によって医療機関が異なります。

【傷跡修正を行う医療機関】
・皮膚科
・形成外科
・美容皮膚科
・美容外科


ニキビなどの症状の完治を目的とするなら、皮膚科を受診しましょう。

先天性異常の治療や過去の外科手術による傷跡を消したい場合は形成外科を受診しましょう。

皮膚科や形成外科で行う治療は保険が適用されるケースがほとんど。



一方で美容皮膚科や美容外科は皮膚を美しくすることが目的なので基本的には自由診療になります。

保険適用ではない代わり、美容皮膚科ならではの治療を受けることができます。

まず、治療の種類が豊富で傷跡や凹みの状態に合わせた治療法を数ある選択肢から選ぶことができます。


傷跡修正で失敗しないポイントは、治療の目的をはっきりさせることです。

【治療後気を付けること】
・患部のテーピング、保護、保湿を怠らない
・皮膚の修復を促す栄養素を積極的に摂る
  (例:亜鉛、タンパク質)
・日焼け対策をし患部の色素沈着を予防する


顔の傷跡や凹みで悩みがある場合は専門の医師に相談しよう

見えない部分の傷跡はまだしも、人目にさらされる傷跡は気になりますよね。

お顔の傷跡修正で大切なことは、事前に医師としっかりと話し合うこと。

納得がいくまで話し合い、治療プランを立てましょう。



とはいえ、必ずしも理想通りにならないケースもあります。

より満足のいく仕上がりにするためには、選択した治療法のメリットやデメリットを理解し、理想と現実の差を縮める必要があります。

まずは信頼のできるクリニックで技術の高い医師に相談しましょう。

不安点や疑問点すべて解消してから治療に臨めると安心です。

まとめ

顔にできた傷跡や凹みは原因が何であれ深い悩みや大きなストレスになってしまいます。

治療を受けるにあたってリスクはゼロではありません。

不安や恐怖がある場合受診をためらってしまう方も。



しかし、医学は進歩し治療方法もさまざまなものが出てきています。

まずは理想とする状態を明確にし、適切な病院で正しい診察を受けましょう。

提示された施術内容をしっかりと把握したうえで施術を受け、輝く笑顔と生活を取り戻しましょう!

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