たるみレーザー治療法
2023.1.20

ハイフで顔のたるみを引き締めよう!スマートソニック・イントラジェンについて

すでに進行した「たるみ」はレーザー治療を行っても、劇的に改善することは不可能です。しかし、「アーリーアンチエイジング」としてであれば、レーザー治療は効果を発揮します。当院で使用しているハイフやイントラジェンといった主なレーザー機器の特徴と効果について紹介します。

顔全体のたるみを引き締める「たるみレーザー」でハリと弾力を再生

唐突ですが、焼き肉を食べるとき、熱した鉄板に肉がギュっと縮む様子を見たことはありませんか?

このように、皮膚や筋肉の組織にはを与えると収縮する特性があるので、レーザー照射をして熱を加えると、皮膚や筋肉が収縮して引き締め効果が得られるというわけです。

もちろん、レーザーの安全性は確保されています。



たるみ改善のためのレーザー治療には、機器によって多くの呼び名があります。

次から次へと新しい機器が登場するので、正直、僕でもすべてを把握しきれていません。

しかし、いずれも「熱の刺激で、引き締める」という原理は同じです。



ただ、熱の強さやレーザーを照射するターゲットの深さに違いがあります。

人の皮膚は一番上にある部分から

表皮
基底層、有棘層、顆粒層、角質層の表皮細胞で構成されている。
真皮
コラーゲンを多く含む組織。
乳頭層、乳頭下層、網状層で構成されている。
皮下組織
表皮と真皮を支えており、大部分が皮下脂肪。

と3つに分けられます。


このように、筋肉や脂肪は皮下組織にあるので、たるみに働きかけるためには皮下組織にまでレーザーが届かなければなりません。

そこで当院では、より深部に届き、たるみの原因である筋膜(SMAS筋膜)の引き締め効果が得られる『HIFU スマートソニック』と、真皮に作用して引き締める『イントラジェン』たるみレーザー治療の主軸として導入しています。

どちらもたるみの改善だけでなく、予防の効果が期待できますが、働きかける皮膚の層が違うので、より高い効果を期待する場合は併用することをお勧めしています。

HIFU スマートソニック

施術の詳細

HIFU(ハイフ)とはHigh Intensity Focused Ultrasoundの略称で、日本では「高密度焦点式超音波」と言います。

この機器は超高密度の超音波を一点に集めて、皮下組織のさらに下にあるSMAS筋膜にまで照射します。

「HIFU スマートソニック」の治療アプローチ

アプローチ方法

従来、この機種は非常に小さな点で超音波を照射していましたが、最新モデルではより大きな円での照射が可能になりました。

そのため、従来よりも一度の照射で広い範囲への効果が期待できます。

照射される超音波は表皮から3mmもしくは、4.5mmの深さにある筋膜をターゲットにしていますが、それよりも浅い層にある脂肪にも熱が加わり収縮が起こるので、筋肉と脂肪の双方を引き締めることができます。


当院でのHIFUの料金は、顔全体で約15万円。効果の持続期間は6~8ヶ月です。

イントラジェン

HIFUが一点集中型の超音波であるのに対し、イントラジェンはRFと呼ばれる高周波格子状に照射するタイプになります。

RF(高周波)は、皮膚の奥にいくほど照射範囲が広くなっていく仕組みです。

コラーゲンがある真皮層で最も照射範囲が広くなるので、コラーゲン線維の収縮効率が良く、皮膚をキュッと引き締めることができます。



熱によって収縮し機能を失ったコラーゲンは、やがて2~3ヶ月かけて新たなコラーゲンに置き換わります。

つまり、イントラジェンでは、引き締め効果と皮膚のハリ弾力を蘇らせることができるのです。


単独使用での効果は3~6ヶ月になりますが、『HIFU スマートソニック』と併用することで、浅層から深層まで広範囲にわたって引き締めることができより高い効果が得られます。

当院でのイントラジェンの料金は、600ショットで約9万円です。

アーリーアンチエイジングの限界

アーリーアンチエイジングの限界

たるみレーザー治療では、自己再生能力を引き出し新たな組織の生成を促します。

ですが、年齢を重ねるにつれその再生能力自体が衰えてきます。


実際、たるみレーザー機器を製造販売するメーカーからも、65歳以上の方では効果がほとんど得られないと言われています。

全身の衰えが徐々に現れてくるように、治癒力も20代、30代と少しずつ衰えてきます


若い頃に比べると傷の治りが遅くなったと感じるように、回復力が低下すれば治療効果も弱まってしまいます。

アーリーアンチエイジングが早ければ早いほど効果的という理由には、こうした加齢による身体の変化も関係しているのです。



ただし、繰り返しになりますが、真皮に対するレーザー治療はあくまで「たるみを引き締める」ための施術であり、本当の意味でのリフトアップは望めないというのが僕の持論です。

たるみの原因である肌のハリや弾力の低下、筋肉の衰えを改善するのが「たるみレーザー」ですから、その本質を改善したうえで『傷のつかない固定型糸リフト』『GBCフェイスリフト』を行えば、非常に高い効果が得られます。

「たるみレーザー」は、引き上げ(=リフトアップ)ではなく、引き締め(=タイトニング)という位置づけで考えてください。



美容皮膚科でよく行われる施術にレーザー照射を使った治療があります。

一般的にしられているのは強い光を照射してメラニン組織を破壊し、シミやしわを取り除けるものですが、たるみの改善にもレーザーが使用されています。

(たるみに使われるレーザーは厳密には「レーザー」とは呼びません。「たるみレーザー」といわれることが多いので、本コラムでは「レーザー」としています。)

まとめ

最近はアーリーアンチエイジングの浸透により、若い方がレーザー治療を受けるということが多くなってきました。

僕としても若さを保つケアとして、この治療法はお勧めです。

また、進行してしまった「たるみ」には、レーザー治療を行ってから外科的手術をすることで、より高い効果が得られます。



何度も言いますが、レーザー治療は引き締めであって引き上げではありません。

「期待していたリフトアップ効果が得られなかった」とがっかりしないためにも、あおり文句に安易に飛びつくことはしてほしくないと願います。

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