糸リフトの特徴
「糸リフト」とは、糸を使って行うリフトアップのための美容医療です。
◆リフトアップ施術 ・ハイフ ・糸リフト ・切開リフト |
リフトアップやタイトニングの美容施術にはこのようなものがあります。
ハイフとは、超音波による熱を使ってタンパク変性を起こす治療法。タイトニング(引き締め)効果が得られます。
糸リフトとは、医療用の糸を通すことで気になる部分をリフトアップする施術。ダウンタイムが短く身体への負担が少ないながら、しっかりとたるみを引き上げることができる施術です。
切開リフトとは、外科手術によってリフトアップを叶える治療法。メスを使って気になる部分を土台から持ち上げるため、ほとんどの方が大きな変化を得ることができます。
主に顔の治療に用いられる
糸リフトは、主に顔のリフトアップ治療に用いられます。
皮下組織に糸を挿入し、たるみをしっかりと引き上げていきます。
◆主な施術部位 ・輪郭、フェイスライン ・額 ・こめかみ ・頬 ・あご下 ・首 |
たるみが気になる部分にピンポイントでアプローチできる点も、糸リフトのメリットですね。
広範囲のたるみやボディラインの引き締めをご希望の方は、糸リフトでは難しいかもしれません。
脂肪溶解注射や脂肪吸引、ボディ用のハイフといった施術もありますよ。
糸リフトは2種類ある
糸リフトで使用する糸には「溶ける糸」と「溶けない糸」があります。
現在は、安全性などの観点から、溶ける糸が主流となっています。
溶けない糸は、溶ける糸よりも長持ちするイメージがあるかもしれませんが、糸が体内に残り続けるためさまざまなリスクを伴います。
◆溶けない糸のリスク ・細菌感染 ・アレルギー反応 ・美容施術が受けられない など |
安全性や仕上がりの美しさを考えると、溶ける糸を使った糸リフトがおすすめです。
糸リフトの効果は半永久?
残念ながら、糸リフトの効果が半永久的に続くことはありません。
通常、溶ける糸リフトは半年~2年ほどかけて体内に吸収されていきます。
糸がなくなれば、リフトアップ効果はなくなります。
しかし、糸リフトにはたるみにくくする効果があるため、定期的に糸リフトを行っている方と、全く受けていない方とでは、将来のたるみ具合は大きく違うでしょう。
1度の施術で永久的な効果は得られませんが、定期的に受けることで老化を遅らせることはできます。そういった意味では、糸リフトを受ける価値は大きいと言えますね。
糸リフトのメリット
糸リフトには、老化を遅らせ、若々しい印象を保つ効果があります。
しかし、メリットはそれだけではありません。
では、なぜ糸リフトはこんなにも人気なのでしょうか?
効果をすぐに感じられる
糸リフトの最大のメリットは、効果をすぐに感じることができる点でしょう。
切らないたるみ治療には、「ハイフ」や「イントラジェン」などの施術もありますが、すぐに効果は得られません。
効果のピークは施術後1~3か月後、それ以降は徐々に効果が薄れていきます。
そのため、施術後すぐに効果を感じられるかどうかには個人差があり、あまり変化がないとおっしゃる方もいます。
一方、糸リフトでは医療用の糸を使って、物理的にたるみを引き上げます。
術後すぐに効果を感じたい!という方には、糸リフトがおすすめです。
お肌の若返り効果がある
糸リフトが皮下組織に挿入されると、刺激によってコラーゲンやエラスチンが生成されます。
コラーゲンやエラスチンが生成されることで、肌のハリやツヤが良くなり、若返り効果も得られます。
たるみ改善と同時に、お肌の若返り効果も期待できる点はメリットと言えますね。
ダウンタイムが短い
糸リフトが多くの方に選ばれている理由の一つに、ダウンタイムの短さがあります。
ダウンタイム中の症状や期間には、個人差があります。
腫れや赤みが2~3日生じる方もいれば、ダウンタイムがほとんどない方も。
人によってはツッパリ感が気になることもあります。
糸は髪の生え際など目立たない部分から挿入するため、顔の見える部分に傷は残りません。
料金が比較的安い
施術費用が比較的安い点も糸リフトのメリットです。
クリニックによって異なりますが、切開リフトの半分以下で受けられる場合もありますよ。
糸リフトでは、挿入する糸の本数によって料金が変動します。
たるみの度合いに合わせて必要な本数を挿入することが望ましいですが、予算に合わせて本数を変えられる点はメリットかもしれません。
糸リフトの治療はこんな方におすすめ
糸リフトは、たるみが気になる方におすすめの治療法です。
しかし、全ての方に適した施術とは限りません。
ライフスタイルによっても理想や希望によっても、求める変化率は異なりますよね。
糸リフトが向いている人の特徴を知り、自分に合った方法を選んでみてください。
マリオネットラインを綺麗にしたい
糸リフトは、マリオネットラインが気になる方にもおすすめの施術です。
マリオネットラインとは、マリオネット(操り人形)の口元の縦線のようなシワのことで、口元からあごにかけて生じます。
加齢による脂肪の下垂などによって口元がたるみ、シワができてしまいます。
皮膚を動かすことが多い部分は、シワやたるみができやすいので、根本的なアプローチが求められます。
口元は毎日頻繁に動かすため、マリオネットラインが気になる方は多いでしょう。
糸リフトでは、気になるたるみをピンポイントで引き上げることができるので、口元のシワに悩んでいる方は是非検討してみてくださいね。
身体への負担が少ない治療をしたい
糸リフトでは、切開や縫合を伴いません。糸を通していくだけなので、身体への負担が少なく済みます。ダウンタイムも短く、抜糸の必要もありません。
糸がなじむまでツッパリ感や痛みを感じる方もいますが、比較的痛みの少ない施術です。
痛みやダウンタイムが心配な方は、身体への負担が少ない糸リフトが向いています。
定期的にメンテナンスを行いたい
糸リフトで半永久的な効果は得られません。そのため、1~2年おきのメンテナンスが理想です。
「定期的にメンテナンスしなければならない」と聞くとデメリットに思われるかもしれません。
しかし、見方を変えれば、その時々のたるみの状態に合わせた最善の治療が受けられるとも言えますね。
誰にでも加齢は起こります。そのため、たるみ治療の効果を一生保つことは不可能です。
だからこそ、きれいな状態を維持するためには、たるみの状態に合わせて定期的に治療を受けることが理想的と言えます。
年齢とともに現れるお肌の変化に合わせてメンテナンスを受けたい、という方には糸リフトがピッタリです。
糸リフトの整形治療の費用相場
糸リフトの費用相場は、20~40万円ほど。
使用する糸の種類や本数によっても金額が大きく変動します。
クリニックによって価格設定も異なるため、施術を検討中の方は複数比較してみてください。
糸リフトを用いた治療の注意点
このようにさまざまなメリットがある糸リフトですが、もちろん注意点もあります。
施術後に後悔しないよう、事前にリスクや副作用について知っておくことが大切です。
効果を実感できない場合がある
変化をすぐに実感できる糸リフトですが、中には効果を実感できない場合も。
原因はさまざまですが、糸の本数が少ないことが主な原因です。
1本の糸で持ち上げられるたるみには限界があります。
たるみの度合いによって必要な糸の本数が異なるため、たるみの状態を見極めて適切な本数を挿入することで充分な効果が発揮されるのです。
効果を実感するには、適切な診断ができる経験豊富な医師の施術が求められます。
予算に合わせて糸の本数を減らすことはできますが、効果を実感するためにはある程度の本数が必要な場合もあるのです。
肌のひきつれが起こることがある
糸リフトのリスクとして、皮膚の引きつれやもたつきがあります。
糸を挿入する際に強く引っ張りすぎてしまったり、皮下組織に挿入できなかった場合、引きつれが生じやすくなります。
引きつれやツッパリ感を回避するには、たるみの状態や挿入部位に適した種類の糸を選択しなければなりません。
また、医師の腕によっても仕上がりは変わってきます。経験豊富な医師に任せることができれば安心ですね。
糸リフトの治療を検討している方は専門医に相談を
手軽なイメージがある糸リフトですが、決して簡単な施術ではありません。
医師の技術や美的センスによっては、納得できない仕上がりになることも。そのため、誰が施術しても同じ結果が期待できるわけではないのです。
糸リフトは、効果が半永久的に続かないからこそ、治療後のアプローチも重要です。
効果を短期間で終わらせないためには、たるみの状態に合った適切なメンテナンスが必要なのです。
まとめ
美容整形や美容施術にはある程度の費用がかかります。
「お金を出すからには、永久的な効果が欲しい」と望むのは当然の心理です。
しかし、糸リフトで永久的な効果を得ることはできません。
その代わり、たるみ改善やたるみ予防といったメリットの多い施術ですから、たるみが気になっている方や将来のたるみを予防したい方は是非検討してみてください。