侵襲性とは
医療的な侵襲(しんしゅう)とは、
・皮膚を切開する ・医療機器を体内に挿入する ・体内の内部環境に変化をもたらす など |
このような意味で使われる用語です。
非侵襲的美容施術
侵襲がないことを意味する「非侵襲」。
非侵襲的美容施術とは、メスを使うような外科的切開を行わない施術を指します。
外科的な侵襲を一切行わないケミカルピーリングやエレクトロポレーションなどは、非侵襲的美容施術といえますね。
低侵襲的美容施術
ヒアルロン酸注射やボトックス注射、レーザー照射、ハイフ、糸リフトなどは侵襲性が低い美容施術です。
メスを使って切開しないため、「非侵襲的美容施術」と呼ぶこともできますが、侵襲がないわけではありません。
注射や糸リフトであれば針を刺しますし、レーザー治療やハイフであれば皮膚のいずれかの層に刺激を与えます。
しかし、ダウンタイムが比較的短く済むため、とても人気があります。
侵襲的美容施術
侵襲的美容施術には、皮膚の切開を伴う二重手術や鼻整形などがあります。
ダウンタイムが生じる場合はありますが、理想に近づきやすいためとても人気です。
非侵襲的美容施術一覧
非侵襲的美容施術や低侵襲的美容施術であれば、比較的ダウンタイムが短く済みます。
中にはダウンタイムがほとんどない施術もあるので、これから美容医療を受け始めたい方は必見ですよ。
このコラムでは、非侵襲的美容施術と低侵襲的美容施術を「非侵襲的美容施術」としてご紹介します。
ケミカルピーリング
酸性の製剤を肌に乗せるケミカルピーリング。
・くすみ改善 ・毛穴悩み改善 ・ターンオーバーを整える ・キメを整える ・肌質改善 ・小ジワ解消 など |
使用する製剤によって、さまざまな効果が得られます。
当院ではマッサージピールやミラノリピール、サリチル酸マクロゴールを実施しています。
それぞれ効果が異なるため、カウンセリングで悩みに合った製剤を提案します。
ダーマペン
肌に刺激を与えることでコラーゲンやエラスチンを増やすダーマペン。
皮膚表面に無数の細かい穴をあけることで、傷を治そうとする肌本来の自己創傷治癒力を高めます。
肌の弾力を取り戻したい方、毛穴や小ジワが気になっている方、ターンオーバーが乱れている方にぴったりの施術です。
レーザー治療
シミ取り、ホクロ取り、肌質改善、ニキビ治療など、幅広い悩みをカバーするレーザー治療。
痛みがほとんどないものから効果が高いものまで、さまざまな種類があるのが特徴です。
当院では肌の色調を整えるレーザートーニング、小ジワや毛穴悩みに効果的なフラクショナルCO2レーザー、ホクロやイボ取りが可能なCO2レーザーなどを実施しています。
ハイフ
シワやたるみが気になる方には医療ハイフがおすすめです。
超音波を使った美容医療で、熱による刺激で肌の土台である筋膜から引き締めます。
個人差はありますが、ダウンタイムがほとんどないところが魅力ですね。
リフトアップではなくタイトニングという位置づけのハイフでは、肌の引き締めが可能です。
たるみ予防などのエイジングケアを始めたい方に人気があります。
ボトックス注射
筋肉や神経に働きかけることでさまざまな効果が得られるボトックス注射。
注射のみで完了するので、侵襲性の低い美容医療と言えますね。
「シワをなくしたい」「口角を上げたい」「エラの張りを抑えたい」「表情を柔らかくしたい」
このような悩みをお持ちの方におすすめです。
ヒアルロン酸注射
細い針を使って行うヒアルロン酸注射。
手軽に受けられることからプチ整形とも呼ばれています。
ハリや弾力を出すことでシワを伸ばす、ボリュームを足すことでリフトアップ効果を得る…
さまざまな悩みが改善できるため、美容医療の中でもヒアルロン酸注射の人気は絶大です。
非侵襲的美容施術のメリット
侵襲性のない施術、侵襲性の少ない美容医療には、さまざまなメリットがあります。
では、なぜ非侵襲的美容施術は人気があるのでしょうか?
美容医療が初めての方にも受けやすい理由をご紹介します。
ダウンタイムが短い
非侵襲的美容施術は、切開を伴う美容整形に比べるとダウンタイムが短く済みます。
ダウンタイムとは、施術部位が回復して元の生活に戻るまでの期間を指します。
侵襲性の低い治療であれば、赤みや腫れなどが出たとしても、数日でおさまることが多いですね。
「施術を受けたいけど仕事は休めない」「ダウンタイム中であることを隠したい」
このような方には、侵襲性の低い美容医療が人気です。
低予算で受けられる
施術方法や使用する製剤にもよりますが、切開を伴う手術に比べると費用が抑えられる非侵襲的美容施術。
美容皮膚施術の場合、数回受けることで効果が感じられるものもあるので、1回あたりの費用は大事ですよね。
手ごろで受けやすい点も人気の理由です。
心理的負担が少ない
非侵襲的美容施術ではメスを使いません。
そのため、施術に対する恐怖心や不安が少ないと感じる方が多いでしょう。
ダウンタイムのストレスが軽減される点も魅力的ですね。
手軽に受けられる
施術時間が比較的短い非侵襲的美容施術。
忙しい方でも手軽に受けられるメリットがあります。
中には、旅行中や仕事の合間に受けられる方もいらっしゃいます。
施術後の調整が可能
ヒアルロン酸注射であれば、注入量や注入箇所で仕上がりを調整できます。
さらに、施術後に溶かすこともできるので、手軽に受けられますね。
ヒアルロン酸注射であれば、「大きく変化させたい」「少しだけ変わりたい」といったニーズに答えやすい点が魅力です。
非侵襲的美容施術の注意点
比較的ダウンタイムが短く、低予算で受けられる非侵襲的美容施術。
しかし、メリットだけではありません。
考えられるデメリットや注意点をいくつか紹介するので、美容医療を検討中の方は是非参考にしてくださいね。
大幅な変化は得られない
例えば、シワやたるみの改善を希望する場合、非侵襲的施術であればハイフ、侵襲的施術であればフェイスリフトが用いられます。
ダウンタイムがほとんどないハイフはとても人気がありますが、フェイスリフトほどの効果は得られません。
予防やメンテナンス目的の方であれば満足いただける施術ですが、大幅な変化を求めている方にとっては物足りない結果となる可能性があります。
ダウンタイムを取るか、効果を取るか…
まずはご自身の悩みや理想をしっかりと分析してみることが大切です。
効果に個人差がある
非侵襲的美容施術の場合、体質や元の悩みによって効果に個人差があります。
同じ施術を同じだけ行っても、大きく変化する方もいればそこまで変化しない方も。
最近は「流行っているから」「SNSで人気だから」といった理由で施術を検討中の方も多いです。
効果を感じたい方は、カウンセリングで適応かどうか相談してみることをおすすめします。
効果が続かない
ヒアルロン酸注射による鼻のプチ整形は、手軽でダウンタイムが短いことから、美容整形初心者に人気があります。
しかし、体内で溶けてしまうヒアルロン酸でボリュームを出すので、いずれは効果がなくなってしまいます。
効果重視の方には、侵襲的施術である鼻の外科手術がおすすめです。
定期的な施術が必要
1度の手術で完了することの多い外科手術に比べると、定期的な施術やメンテナンスが必要となる非侵襲的美容施術。
美容皮膚施術であれば、肌のターンオーバーに合わせて複数回施術を受けることが望ましいですね。
ボトックス注射やヒアルロン酸注射などの注入系施術も、効果が永遠ではないため、効果をキープするためには定期的な再施術が必要となります。
副作用がゼロではない
非侵襲的美容施術だからといって、副作用がないわけではありません。
施術によりますが、一時的な赤みや腫れ、内出血が生じる場合もあります。
体質によるところもあるため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
今回は、皮膚の切開を伴う「侵襲的美容施術」、侵襲性の低い「低侵襲的美容施術」、侵襲のない「非侵襲的美容施術」など、美容医療における侵襲性についてお話ししました。
非侵襲的美容施術は、メリット・デメリットを持ち合わせています。
効果や変化量を取るか、ダウンタイムや費用を取るか、美容医療を選択する目的や理想に合わせて、今の自分にピッタリの施術を選択できると良いですね。