カウンセリングの必要性
多くの方は美容クリニックのホームページやSNSをチェックしたうえでカウンセリングに来られます。
美容外科に限らず、治療を進めていくうえではカウンセリングは必要不可欠なもの。
どのような悩みを抱え、どのような治療を希望しているかを医師は事前に知っておく必要があります。
カウンセリングを行うことで、医師はお客様にとってベストな治療法をご提案できます。
また、お客様も納得するまで質問できれば安心できますし、何より術後のトラブルが少なくなるでしょう。
カウンセリングでチェックする点
美容クリニックでのカウンセリングは、美容整形で後悔しないためにとても重要です。
この記事では、カウンセリングで見るべきポイントを9つご紹介します。
ポイント①説明は分かりやすいか
美容医療に限らず、提供する医療の内容について患者さんにしっかりと説明し、理解と同意を得る「インフォームドコンセント」の徹底が重視されています。
「医療用語だらけの説明で具体的な内容が分かりづらい」 「どんな手術が行われるのか想像できない」 |
このように、よくわからないまま手術を受ければ、思い通りの結果が得られなくても無理はありません。
分かりやすい言葉で説明しているかどうかはクリニックを選ぶうえで重要なポイントです。
ポイント②カウンセラーの力量
最近は、小規模な美容クリニックでもカウンセラーと呼ばれるスタッフが在籍しています。
カウンセラーは、お客様の悩みや要望、病歴、予算などを聞き取り、どのような手術が必要なのか、費用はどれぐらいになるかなどを説明する立場にあります。
しかし、中には、美容整形の具体的な内容など、質問をしてもはぐらかすようなカウンセラーも。
「プロテーゼは鼻のどの部分に挿入するか?」 「プロテーゼの石灰化は防げるか?」 |
このような質問をしてカウンセラーを試してみるのも良いかもしれません。
最低限これくらいのことには理路整然と答えてもらわなくては困ります。
当院のカウンセラーはとても熱心です。
新しい術式を取り入れる場合や、分かりやすい説明方法を考案した際には、医師間だけではなくカウンセラーにも共有しています。
そのため、当院のカウンセラーは医師同様の説明ができるのです。
ポイント③カウンセリングに医師は登場するか
医師による説明があるかどうかも大事なポイントです。
説明のほとんどをカウンセラーに任せて
「では、手術は〇〇日で」
と確認程度しかしない医師は信用できません。
実際にメスを握るのは医師ですから、お客様とのコミュニケーションが不足すれば良い手術はできません。
当院では、ある程度の概要はカウンセラーからお伝えしますが、実際にお客様の鼻を触りながらカウンセリングをするのは医師です。
求める鼻の形を聞いたうえで
・お客様に似合う鼻の形 ・それに向けて必要な手術の提案 ・手術の具体的な方法 ・かかる時間 |
などを医師の口からはっきり説明するようにしています。
ポイント④リスクや術後のケアの説明はあるか
手術に「絶対」はありません。
どんなに豊富な知識や経験を持った医師が手術をしたとしても、思いもよらないことが起こる可能性はあります。
不測の事態に対するリスクの説明の後は、同意書などにサインを求められることでしょう。
しかし、実は「不測の事態」ではなく「予想できる事態」の説明不足によって、トラブルが起きてしまうことも。
手術後の痛みや腫れ、内出血の状態、術後の生活における注意点、ケア方法、必要な通院期間、料金など絶対に伝えておかなければいけない情報があります。
それを口頭で伝えず「リーフレットを読んでおいてください」と簡単に済ませてしまうクリニックも少なくないのです。
もちろん、もらった説明書きを読むことはお客様にとって必要なことではあります。
しかし、起こり得る副作用や絶対に守ってほしいケアについては医師の口から説明し、お客様が理解し納得していることを確認するべきでしょう。
ポイント⑤簡単にOKする医師は危険
「桐谷美玲さんのような鼻になりたい」 「北川景子さんのような鼻にしてください」 |
このように、具体例をあげてなりたい鼻のイメージを伝えてくる方は少なくありません。
理想の形を伝えてくれるのは大変分かりやすくありがたいです。
しかし、
「分かりました。では桐谷美玲さんの鼻を目指しましょう。」
と笑顔でピースサインを作るような医師に手術を任せると、多くの場合仕上がりに不満を持つことになります。
確かに、出来上がった鼻は桐谷美玲さんに似ているかもしれません。
しかし、それがその方に似合っているかといえば必ずしもそうではないのです。
美しい鼻の条件には顔の大きさや形、他のパーツとのバランスがあげられます。
また、額やあごの立体感、頬の肉付きによって、同じ形の鼻がついていたとしても印象は大きく変わってしまいます。
鼻だけが格好良くなったとしても、かえって顔のバランスが崩れおかしなことになってしまう可能性は十分に考えられるのです。
ですから、理想のイメージを聞いただけでデザインを決めてしまうような医師に手術を任せるのは危険です。
ポイント⑥プロテーゼ用の型取りは無意味
当院では、手術中に鼻の骨や軟骨を触り、フィットする形のプロテーゼを作成します。
一方でカウンセリングの段階で型取りを行うクリニックもあります。
歯列矯正で使うマウスピースや被せ物の場合は、歯の表面に直接被せるので効果的ではありますが、鼻整形では鼻の内部にプロテーゼを挿入します。
皮膚の上から型を取ったところで何の意味もありません。
鼻の骨の上には脂肪などの軟部組織や皮膚があります。
その厚みや凹凸は骨の形がそのまま表れているというわけではないのです。
ポイント⑦契約を急かすクリニックは避けるべし
1度目のカウンセリングでその場ですぐにサインを求めるようなクリニックは注意が必要です。
個室に何時間も閉じ込めて説得を続けるようなクリニックはなおさらです。
「今日契約したら安くなります」
と言葉巧みに誘導し、強引に契約させる…
一部の悪質なクリニックの営業方法が、美容外科業界全体の評価を落とすことになるとすれば、真摯に仕事をしている我々としては残念でなりません。
大切な身体にメスを入れるのですから、十分に考える時間が必要です。
家族や知人に相談することもあるでしょう。
美容整形は慎重に検討してから決断するようにしましょう。
ポイント⑧美的センスは一致するか
クリニック選びの基準として参考にしてほしいのが、医師の美的センスです。
例えば、同じ俳優さんや女優さんを見ても「かっこいい」と感じる人もいれば「そうでもない」と感じる人も。
カウンセリング中に
「先生の好きな女優さんは?」 「好きな女性のファッションは?」 |
という質問をしてみるのも一つの方法です。
美的センスが一致する医師であれば、思い描く理想の顔に近づけてくれる可能性が高まります。
ポイント⑨やり直しや保証に関する説明はあるか
手術の仕上がりが気に入らなかった場合や、副作用や不具合があった場合、本来は同じクリニックが責任をもって対処するのが当然です。
大手のクリニックであれば保証制度ややり直しのためのカウンセラーを用意しているところもあります。
しかし、中にはさまざまな理由をつけてやり直しに一切応じないクリニックも。
カウンセリングでは必ず、医療事故が起きたときの対応、仕上がりに満足できなかった場合の対応を確認しておきましょう。
話をすり替えていざという時の対応について濁すようであれば要注意です。
まとめ
今回は、美容クリニックのカウンセリングで気をつけて見ておいていただきたい9つのポイントをご紹介しました。
せっかく美容整形を受けるのであれば後悔したくないですよね。
クリニック選び、医師選びは慎重に行って、満足のいく仕上がりを目指しましょう。