脱脂の取り残しはなぜ起こるのか?
目の下の脱脂では、「眼窩脂肪(がんかしぼう)」と呼ばれる脂肪を除去します。
遺伝的要素や加齢によって、眼窩脂肪が目の下のふくらみとして出てきてしまうことも。
たるみやクマの原因となる眼窩脂肪を除去することでスッキリとした目元に近づきます。
しかし、中には眼窩脂肪の取り残しが起こってしまうケースも。
わざと残している
眼窩脂肪を除去する際に、取りすぎてくぼみにならないように脂肪を取りきらない医師がいます。
しかし、取り残した脂肪は、見る角度によってはクマに見えます。
さらに、すぐに再発してしまう可能性もあります。
医師の技術不足
わざと脂肪を残している医師もいれば、技術不足ですべて取り切ることができない医師も。
眼窩脂肪をしっかりと除去すると、再びふくらみができるまでの期間を延ばすことができます。
脂肪をしっかりと取り除くことでくぼみができるようであれば、ナノCRFなどの注入によって凹凸のない滑らかな目元に仕上がりますよ。
目の下の脱脂でよくある失敗例
脂肪の取り残し以外にも、目の下の脱脂で起こり得る失敗はいくつかあります。
◆脱脂による失敗例 ・シワやたるみが増える ・目の下のクマが改善しない ・くぼみや凹凸が生じる |
順番にみていきましょう。
シワやたるみが増える
目の下の脱脂を行った結果、シワやたるみが増えてしまうことも。これは40代後半以降の方に多く見られる失敗例です。
脱脂を行うことで、皮膚を引っ張っていたふくらみがなくなります。皮膚が伸びたようにたるみ、シワになるというものです。
加齢による皮膚の衰えが見られる場合は、同時に皮膚の切除を行うことが有効です。
クマが改善しない
クマを解消しようと目の下の脱脂を行ったのにもかかわらず、クマが改善しなかったという失敗例も見受けられます。
血行不良、色素沈着、眼窩脂肪、などクマにはさまざまな原因があります。
クマの原因が血行不良の場合、脱脂では改善が望めません。
くぼみが原因のクマの場合は脱脂だけではなく脂肪やヒアルロン酸を注入し、適度にハリを持たせる必要があります。
クマの種類や状態によっては脱脂が適していないこともあるので、事前にクマを見極めることが大切です。
凹凸ができる
目の下の脱脂が原因で、目元が凸凹するケースも。
眼窩脂肪の取り方にムラがあれば、目元に凹凸が生じます。
こういった失敗は、事前に医師と仕上がりのイメージをすり合わせておくことで、ある程度は予防可能です。
また、仕上がりの美しさは、医師の技術や経験・実績に大きく左右されます。
そのため、信頼できる医師の技術を受けることが大切です。
目元のトラブルにつながる
眼球や目の周りはとてもデリケートです。
目の下の脱脂では、メスを使った手術を行うため、目元のトラブルに発展する可能性も否めません。
しかし、こういったトラブルは、術後の経過や医師の技術不足、注意不足が原因であることがほとんどです。
細菌感染、電気メスによる火傷といったリスクもゼロではありません。
術後にトラブルが見られた際は、放置することなく、必ず医師に相談して適切な処置を受けてください。
脱脂後の凹凸への対処法
目の下の脱脂後にくぼみや凹凸が残ってしまい、再度治療を検討される方が多くいらっしゃいます。
術後の状態には個人差があるため、適切な治療を受けることが大切です。
◆凹凸への対処法 ・脂肪注入 ・再手術 ・経過観察 |
それぞれどのような方法か、詳しくみていきましょう。
脂肪注入
元々の顔立ちによっては、眼窩脂肪を除去すると、凹みが目立ってしまいます。
くぼみのある目元は、どんよりと暗い印象を与えるため、ふっくらとハリのある明るい目元を目指したいですよね。
脱脂のし過ぎを避けたいケースでは、脱脂後に脂肪を注入します。
自家組織を使って作成した脂肪を目の下の凹凸を埋めるように注入し、目元を滑らかに整えます。
再脱脂手術
眼窩脂肪の取り残しがある場合、再手術では脂肪をしっかりと取り除きます。
取り残しや取りムラによる凹凸がなくなるよう、丁寧に眼窩脂肪を除去します。
前回の手術による組織の癒着などがあれば、丁寧に剥がしながら治療を進めます。
一定期間経過観察
下まぶたの脱脂は、手術から完成までに3か月ほど期間を要します。
そのため、すぐに再手術に踏み切るのではなく、一定期間の経過観察を行うケースもあります。
術後はダウンタイムが生じるため、内出血や腫れがあれば、見た目の状態も安定しません。
3か月ほど様子を見た結果、それでも凹凸が気になるようであれば、適切な治療法をご提案いたします。
再脱脂の注意点
目の下の脱脂で取り残しがあった場合、再度脱脂を行うことは可能です。
しかし、初回手術ではないため、事前に知っておくべき注意点もあります。
再脱脂までの期間
眼窩脂肪の再脱脂は、最初の手術から一定期間空ける必要があります。
ダウンタイム中の腫れやむくみが残っている可能性があるので、最低でも3か月は空けましょう。
炎症がおさまり、目元が完成するまでには半年ほどかかるため、半年以上間隔を空けることが望ましいです。
組織の癒着
2回目以降の手術では、初回手術による組織の癒着が起こっている可能性があります。
再度脱脂するためには、癒着した組織を綺麗に剥離しなければなりません。
癒着した組織を剥がす作業は、とてもデリケートで時間がかかります。
そのため、腫れや内出血などのダウンタイムが長引くリスクが高まります。
手術回数が増えれば増えるほど、癒着の可能性は高まるので、複数回の脱脂はそれだけリスクが高まることを覚えておきましょう。
本当に脂肪の取り残しかどうか
ヒアルロン酸などの注射を行っている場合も、注意が必要です。
眼窩脂肪の取り残しなのか、注入物によるふくらみなのか、見分けることは難しいです。
・ヒアルロン酸が体内に吸収されるまで待つ ・ヒアルロン酸溶解注射を打つ |
このような方法で凹凸が解消されるでしょう。
ダウンタイムによるふくらみ
ダウンタイム中の腫れや内出血が原因で目の下が膨らんで見えることも。
まずは、目元が完成するまでの期間は様子を見てください。
眼窩脂肪の取り残しを防ぐ方法
目の下の脱脂で取り残しがあった場合、気になってしまうのも無理はありません。
せっかくの美容整形でがっかりしないためにも、取り残しは防ぎたいですよね。
眼窩脂肪の脱脂において重要なポイントをご紹介します。
カウンセリングは念入りに
美容整形では、全く同じ施術を行っても、骨格や体質、理想のデザインによって仕上がりは全く違うものになります。
そのため、事前のカウンセリング時に医師とイメージをすり合わせておくことが大切です。
カウンセリングの段階でイメージを共有し、疑問点や不安を解消しておきましょう。
信頼できるクリニックに相談
眼窩脂肪の取り残しは、再脱脂や脂肪注入などで解消されます。
しかし、取り残された脂肪への対処法を誤ると、かえって悪化を招くことも。
目の下のクマの解消法をご自身で判断することは困難です。
まずはカウンセリングでプロにご相談ください。
まとめ
今回は、目の下の脱脂で取り残しが起こる原因、よくある失敗例、取り残しへの対処法、取り残しを防ぐ方法についてご紹介しました。
目の下のクマやたるみは、顔全体の印象を大きく左右します。
目元のコンプレックスを解消するためには、目の下の脱脂はとても有効な手段です。
眼窩脂肪の取り残しでお悩みの方、目の下の脱脂を検討中の方は、是非経験豊富な専門医のいるクリニックにご相談ください。