後悔しないために…来院前にココをチェック!その1
2023.11.16

美容クリニック選びで後悔しないためのポイント①クリニックの専門性や医師情報を要確認

今回は美容クリニック選びで後悔しないためにチェックすべきポイントをご紹介します。

合計20個あるポイントのうち、まずは3つご紹介します。

①美容外科専門クリニックであるか
②美容外科と美容皮膚科、どちらを選ぶのか
③ドクターのプロフィールは公開されているか


クリニック選びを慎重に行わずトラブルに発展した例もあるため、これからご紹介する20のポイントをしっかりと心に留めてカウンセリングに臨みましょう。

クリニック選びで後悔しないために

美容外科手術によるエイジングケアと美容皮膚治療を組み合わせることで老化のスピードを緩め、若々しさを維持することができます。

ただし、同じ施術を受けるにしても、クリニックによって使用する機器や薬品は異なります。

また、施術を受ける場合も医師の腕によっては仕上がりに違いが出ることも。

こうしたことから、クリニック選びは慎重に行う必要があるのです。

トラブルの例

実際、高額の料金を支払っても予想していた仕上がりにならなかったというケースも少なくありません。

消費者トラブルの窓口である国民生活センターには、美容医療施術に関する苦情や相談が年間2,000件以上寄せられています。

その半数は広告や販売方法に関するもの、残りの半分は皮膚障害や熱傷など危害を受けたという技術的なものになっています。

この数字は、あくまでも国民生活センターが把握している報告の数ですから、ほかにも泣き寝入りになっている人が大勢いるはずです。

美容業界の現状

業界では日本全国に展開しているような大手クリニックによるトラブルも耳にしますが、多額の和解金を支払い、口封じをすることで表沙汰にされていないケースも少なくありません。

とはいえ、雑誌の広告やホームページ、テレビCMで悪い情報を公開するはずはなく、美容外科や医療の素人である患者さんがクリニックの良しあしを判断するのはとても難しいこと

そこで、当コラムでは

・施術を決意した人がどのようなクリニックや医師を選択すべきか
・カウンセリングでは何を質問すればよいか

といった施術前に知っておくべきポイントを様々な角度から解説していきます。

①美容外科専門クリニックであるか

美容外科手術を行う医療施設のほとんどが、充実したホームページを公開しています。

しかし、各クリニックのホームページを見比べてみても、明確な違いは分かりません。

さまざまな施術名や美しい女性の画像などイメージばかりが強調され、どこに注目すればいいのか分かりづらいものです。

そこでまずチェックしてほしいのが、そのクリニックがどのような医療施設かという点です。

医療機関の種類

美容外科や美容皮膚科を有する医療機関には

・全国に多数の院を持つ大手美容外科クリニック
・個人経営の美容外科クリニックや美容皮膚科
・大学病院

などがあります。

大学病院でも施術は医療的な要素が強く、病気やケガ、生まれつきの障害などで整形手術が必要な場合に行われる施術がメインです。

クリニックの多様化

若返りをテーマに考えると、「美容外科」「美容皮膚科」の看板を掲げる医療機関を選択することが望ましいです。

しかし、保険診療をメインにしている内科や皮膚科なども自由診療を取り入れ、様々な美容治療を行うクリニックが増えています。

熱傷(やけど)などの皮膚治療の一環として皮膚科医がレーザー治療を行うことは問題ありません。

「美しさ」「若返り」を目的とした施術は、皮膚以外にも筋肉の構造などの知識が必要になるため、高度な技術とドクターのセンスが重要なポイントになります。

医師に求められるもの

私たち美容外科医は、多くの施術経験を持つ先輩医師の元で勉強し、たくさんの症例を見ることで美しさを表現するセンスを学びます。

さらに、勤務時間以外に施術の練習を重ねたり、研修を受けたりして確固たる技術を身に着けたうえで初めてお客様に触れることを許されるのです。

こうした技術を身に着けていない内科や皮膚科の医師が、ヒアルロン酸注射やボトックス注射を行っているクリニックもあると聞きます。

しかし、注入によるリスクを把握しないまま施術をすることは非常に危険な行為です。

注入治療の危険性

ヒアルロン酸注射やボトックス注射は「注射を打つだけだから簡単」と勘違いしている医師もいます。

しかし、針を刺す場所や深さ、成分の種類や量を誤れば大変な結果になってしまうことも。

注入治療は非常に難しく、知識と技術が必要となります。

専門外の治療に警鐘

歯科医以外の医師は、医師免許を持っていればどの科の診療を行っても許されます。

そのため、決して違法ではないのですが、専門外の治療に手を出すクリニックの増加には警鐘を鳴らすべきだと考えています。

最近は歯科ですらボトックス治療をしていると耳にしますが、これは完全に免許の範囲を超えた行為です。

②美容外科と美容皮膚科、どちらを選ぶのか

「美容外科」と「美容皮膚科」ではどちらを選べばよいのかという点も気になるところでしょう。

どちらも「美容」という文字が入っていますから、病気の治療ではなく「美」のための施術を行っている医療施設になります。

違いは、施術を行うドクターの専門が「外科」か「皮膚科」かというところです。

提供する医療への自信

歯科以外の医師免許を持っていれば「〇〇科」と掲げることに制限はありません。

しかし、真っ当な医師であれば自信をもって医療を提供できる診療科を看板に掲げているはず。

ですから、美容皮膚科とあえて掲げているのであれば、皮膚科的な治療をメインで行っていると考えて良いでしょう。

皮膚科で劇的な変化は得られない

注入系や照射系などメスを使わない若返り術であれば、美容皮膚科を選択しても問題はありません。

しかし、美容皮膚科での治療で劇的な変化は望めません。

劇的な変化を生み、その効果が長期間維持できる若返りには手術が最も適しています。

つまり、皮膚科的な治療だけでは不十分だと考えられます。

複数の治療を組み合わせる美容外科

一方の美容外科は、皮膚科的な治療と外科的な治療の両方を行っているクリニックが大半です。

複数の治療を組み合わせて効果の高い施術を受けたい、という方には美容外科がおすすめです。

③ドクターのプロフィールは公開されているか

ホームページ上で医師のプロフィールが紹介されているかも注目すべき点です。

院長だけではなく、施術を行う医師ひとりひとりの情報が明確に記されているかチェックしてください。

院長が有名人であっても、実際に施術を行う医師が別であればその情報も公開すべきです。

見るべきポイント

これまでの職歴、得意な施術、症例数、実際の症例といった経験や実績をあらかじめ確認しておきましょう。

ホームページに並ぶ美しい施術写真に気を取られすぎると、大切な情報を見落としがちになります。

この医師の施術なら受けてみたい、と思えるかどうか、プロフィールをしっかり確認して判断するのです。

また、「〇〇学会認定医」「〇〇学会専門医」のような肩書ばかりを並べて具体的な症例紹介や症例数が記載されていない場合は、美容外科医としての経験が不足している可能性があります。

まとめ

今回はクリニック選びで後悔しないためにチェックすべきポイントを3つご紹介しました。

①美容外科専門クリニックであるか
②美容外科と美容皮膚科、どちらを選ぶのか
③ドクターのプロフィールは公開されているか

まずはご自身がどこをどのように改善したいのかを明確にしましょう。

目標がわかれば自然と治療方法は見えてきます。

美容外科に行くべきか、美容皮膚科に行くべきか。

クリニックが公開している情報をまずはしっかりと吟味してみてください。

次回はチェックすべきポイント④~⑥をご紹介します。

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