この記事は、二日酔いを今すぐどうにかしたい、二日酔いになりにくい体質が欲しいという方に向けて書かれています。
アルコール代謝や肝臓のはたらきについて詳しく解説しているので、お酒が大好きという方は是非参考にしてみてくださいね。
二日酔いを解消する方法
まずは、二日酔いを早く治すための商品や成分をいくつかご紹介します。
コンビニで買える食べ物や飲み物、クリニックで受けられる施術を順番に見ていきましょう。
二日酔いドリンク
二日酔いをどうにかしたいときは、手軽に購入できるものがあればありがたいですよね。
そこでコンビニやドラッグストアで手に入る、二日酔い向けの商品について見ていきましょう。
◆ウコン
二日酔いに効果的な成分としてまず思い浮かべるのはウコンではないでしょうか?
ウコンが配合されたドリンクは各社から出ていますね。
◆ウコンとは?
・ショウガ科ウコン属の植物の根茎
・主成分はクルクミン
黄色い色素であるクルクミンには、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解しやすくする働きがあります。
ウコンドリンクを飲むおすすめのタイミングは、飲酒前や飲酒直後です。
二日酔い防止ドリンクを上手に活用して、次の日の辛さを緩和しましょう。
◆胃腸薬・整腸剤・漢方
コンビニで手軽に買えるドリンクにはヘパリーゼ®やソルマックシリーズなどがあります。
飲酒30分ほど前に飲んでおくのも良し、翌日の二日酔いを軽減するために飲酒後に飲むのも良しとされています。
ドラッグストアで購入できるものには、漢方や痛み止めなどがあります。
吐き気や腹痛などの二日酔いには、五苓散が配合された漢方が良いでしょう。
頭痛や下痢などの症状がある場合は、頭痛薬や下痢止めの服用といった方法もあります。
漢方や飲み薬は夜遅くに買うことが難しいので、前もって購入しておくと良いですね。
二日酔いに効果的な食材
二日酔いに良いとされている食材をいくつかご紹介します。
飲酒前、飲酒後などおすすめのタイミングもあるので、ぜひチェックしてみてください。
◆シジミ汁
酔い覚ましにシジミ汁を飲んだことはありませんか?
シジミに含まれるオルニチンがアセトアルデヒドの分解を助けてくれるのです。
シジミ汁を飲むタイミングは飲酒前や飲酒中がおすすめ。
翌日の朝に飲む方が多いようですが、体内にアセトアルデヒドが回ってしまってからでは遅いのです。
オルニチン以外にタウリン、アラニン、グルタミンなど肝機能を活性化させる成分も豊富なシジミは、味噌との相性が抜群。
味噌のアミノ酸やイソフラボン、乳酸菌などがシジミの成分とうまく作用して胃腸を守ってくれますよ。
◆ラムネ
意外に知られていませんが、二日酔い時にラムネを食べると良いそうです。
◆ラムネの成分
・ブドウ糖
・デンプン
・ミルクカルシウム など
このブドウ糖が二日酔いに効果的なのです。
では、ブドウ糖が二日酔いに効く原理を見てみましょう。
まずアルコールを摂取すると胃や腸で吸収されます。
吸収されたアルコールは肝臓で分解され汗や尿として排出されます。
ここに大量のアルコールが入ってくると、肝臓はアルコールの分解作業ばかりすることになります。
ほかの成分の分解や代謝、消化液の分泌といった作業は後回しになってしまうのです。
中でも糖新生というはたらきが後回しになると、低血糖になってしまいます。
低血糖の症状はだるさ、吐き気、冷や汗、など。
そこでラムネ(糖)を補給することで二日酔いの症状が緩和されるというわけです。
ラムネにはアセトアルデヒドの分解などの効果はありません。
そのため、二日酔い予防の効果は期待できません。
二日酔いが辛くなってからラムネを食べてみてください。
◆乳製品
ヨーグルトやチーズなどの乳製品が直接アルコールを分解するというエビデンスはありません。
しかし、乳製品に含まれるタンパク質は肝臓と大きく関わっています。
アルコールが肝臓で分解される際、タンパク質が大量に消費されます。
大量のアルコール分解で不足したタンパク質を補うことで肝臓を手助けするのです。
つまり、乳製品が間接的にアセトアルデヒドの分解を促しています。
乳製品を食べるタイミングは飲酒前・飲酒中がおすすめ。
チーズやヨーグルトなどの乳製品は長時間胃にとどまります。
そのため、アルコールの吸収を遅くする効果も期待できますよ。
二日酔いに効く飲み物
二日酔いの症状がある場合はほとんどの場合、体内が脱水状態に陥っています。
そのため、飲み過ぎた日の翌日はなるべく水分補給をしましょう。
◆スポーツドリンク・経口補水液
水分を摂りたいのに気持ち悪くて水が飲めない…
そんな時はスポーツドリンクや経口補水液がおすすめ。
スポーツドリンクは糖分や塩分、電解水がバランスよく入っています。
さらに浸透圧が人の体内の水分とほぼ同じなので、水よりは飲みやすいはず。
スポーツドリンクよりも電解質の吸収が早く、糖質が少ない経口補水液も脱水症状に効果的です。
どうしても水が飲めない場合はスポーツドリンクや経口補水液を少しでも飲んでおきたいですね。
◆フルーツジュース
オレンジジュースやグレープフルーツ、トマトジュースが二日酔いにいいと聞いたことはありませんか?
実は、二日酔いに効果的な成分がたくさん入っているのです。
◆二日酔いに効果的な成分
ビタミンC:アセトアルデヒドの分解に必要
クエン酸:弱った胃を保護する
リコピン:アセトアルデヒドの分解作用
フルーツジュースなら甘さがあるので飲みやすいですよね。
水分と同時に糖分も摂れるのでおすすめですよ。
吐き気があるときはあまりおすすめできませんが、水分が摂れるようになってからフルーツジュースを飲むと良いでしょう。
◆緑茶・コーヒー
緑茶に含まれるビタミンC、タンニン、カフェインは二日酔いに効果があるそうです。
ビタミンCはアセトアルデヒドの分解に必要な要素です。
タンニンはアルコールの吸収を抑えてくれます。
緑茶やコーヒーのカフェインには利尿作用、覚醒作用、むくみ緩和といった効果があります。
アルコールの毒素を体外に排出したり、二日酔いでぼうっとした頭をシャキッとさせたりする効果が期待できますよ。
また、コーヒーにはクロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールが含まれています。
クロロゲン酸には脂肪肝を予防したり肝機能を改善する効果があるといわれており、肝疾患や肝硬変のリスクが下がるのだとか。
二日酔い点滴
ここまでさまざまな食べ物や飲み物をご紹介しましたが、二日酔いを解消するためにはやはり水分補給が一番重要です。
とはいえ、水すら飲めないほど気持ち悪いことってありませんか?
水分が摂れないときは、点滴から水分を取るのも良いですよ。
肝臓のはたらき
肝臓は代謝、貯蔵、解毒、消化液の生成を行う臓器です。
お酒を飲んだ際に活躍するのが肝臓。
肝臓の機能を簡単にご紹介します。
代謝
エネルギー代謝、糖代謝、タンパク質代謝、脂質代謝
栄養素を必要な形に変換し合成している
貯蔵
エネルギー源であるブドウ糖を備蓄・供給
ほぼ24時間供給し続けている
解毒
アルコール、アンモニア、薬物
毒物を無害な形に変換
胆汁の生成
脂肪やタンパク質を分解する消化液である胆汁を生成している
アルコール代謝の流れ
1. アルコールが胃で20〜30%、小腸で70〜80%吸収される
2. 吸収されたアルコールは血管を通って肝臓に運ばれる
3. 肝臓に運ばれたアルコールは有毒なアセトアルデヒドに変換される
4. アセトアルデヒドが無毒な酢酸に変換される
5. 酢酸は全身に送られ、筋肉や脂肪によって水と二酸化炭素に分解される
6. 吐く息や尿として排出される
このようにアルコールが最終的に水や二酸化炭素に変換され体外に出されます。
二日酔いの仕組み
アルコールが大量に摂取されると、肝臓によるアルコール代謝が追い付きません。
肝臓の働きがパンクしてしまうと、アセトアルデヒドが分解できなくなります。
つまり、体内に毒性物質が増えることで、二日酔いなどの症状につながるのです。
二日酔いの症状
・頭痛
・めまい
・吐き気
・胃腸の痛み
・のどが渇く
・睡眠障害 など
二日酔いの症状は体質やお酒を飲む量、スピードによって変化します。
また、普段から肝臓を強くし肝機能を整えておくことで緩和される場合もあります。
肝臓を強くするには
肝臓が強ければお酒に酔わない、ということではありません。
肝機能が弱まっていると二日酔いしやすくなるだけではなく、あらゆる病気にもつながりかねません。
日頃から肝臓を元気にする生活習慣を心がけましょう。
肝臓を強くする食事
肝臓を元気にするには、良質なたんぱく質が欠かせません。
アミノ酸スコアが100に近ければ近いほど良質なタンパク質といえます。
例えば乳製品や肉や魚、大豆などがあげられます。
また、ビタミンやミネラルも積極的に摂るようにしましょう。
緑黄色野菜やキノコ類は毎日食べたいですね。
美容点滴
肝機能改善に効果的な美容点滴もいくつかの種類があります。
当院で取り扱っている3種類をご紹介します。
①肝機能点滴
当院の「二日酔い点滴」には肝機能を改善させる成分、ビタミン、ミネラル、糖分が独自の配合でブレンドされています。
◆GBCの二日酔い点滴
・飲む前点滴
・二日酔い点滴 スタンダード
・二日酔い点滴 プレミアム
事前に打つことで二日酔いを軽減するものから、辛い二日酔いの最中に受けられるものまでありますのでご相談ください。
日常的にお酒を飲む方は定期的に受けていただくことをおすすめします。
肝機能を正常に戻す効果もありますよ。
②疲労回復点滴
「疲れがなかなか取れない」「慢性的な疲労に悩まされている」という方は、実は肝臓が原因かもしれません。
肝臓は全身へ送り出すエネルギーを作る場所でもあるので、肝臓が弱っていると全身の疲労につながります。
そのため、「疲れが取れない…」という方は肝臓をいたわってあげましょう。
「疲労回復点滴」には肝機能改善効果のある成分が配合されています。
肝臓に優しい生活を送ることで疲れにくくなるかもしれません。
③プラセンタ注射
アンチエイジングや美肌効果で有名なプラセンタ。
実は肝機能改善や疲労回復にも効果があるのです。
ヒト由来の天然成分を100種類以上配合した栄養たっぷりの製剤なので、あらゆる効果が期待できます。
もちろん肝機能改善に必要なタンパク質や糖質、ミネラルやビタミンも配合されています。
サプリ
当院で取り扱っている二日酔い予防サプリ「DRINKER’S HEAVEN(ドリンカーズヘヴン)」にはマリアアザミやプラセンタなどが配合されています。
マリアアザミ(ミルクシスル)とは紫色の花が特徴のキク科の植物。
種子や分泌液に強い抗酸化作用を持ったミルクシスルが含まれています。
アルコールの毒性から肝臓を守る働きがあるので、飲酒前、飲み過ぎた後、あらゆるシーンで活躍すること間違いなし。
肝機能に良いプラセンタも配合されているので、普段から栄養補給として取り入れることもおすすめします。
まとめ
二日酔いに効果的な栄養ドリンクや美容点滴、サプリや食事について詳しくご紹介しました。
お酒が大好きで毎日飲む方、どうしてもお酒を断れない方、二日酔いが辛い方はサプリや点滴を上手に使ってくださいね。
日頃から肝臓に良い食生活を心がけることも大切ですよ。