タトゥー除去の失敗事例を解説|除去後に起こりやすいトラブルや失敗した場合の対処法もご紹介
2023.7.6

タトゥー除去の失敗事例とは?除去後に起こりやすいトラブルや失敗した場合の対処法もご紹介

タトゥーは美容クリニックで除去することができます。

しかし、難易度の高い処置となるため、失敗するケースは珍しくありません。

あるいは、除去できたとしても何らかの皮膚トラブルが起こることも。



今回はタトゥー除去における失敗事例、考えられる皮膚トラブルについてご紹介します。

併せて、タトゥー除去に失敗してしまった場合の対処法についても解説していきます。

タトゥーを除去する治療法

そもそもタトゥーとは、ボディペイントの一種。

真皮(しんぴ)と呼ばれる皮膚の深い層に色や模様を入れるのが特徴です。

「入れ墨」「刺青」とほぼ同じものですが、より浅い部分に入れる模様をタトゥーと呼び分ける傾向にあります。



とはいえ、一度入れたタトゥーを完全に消し去るのは困難なこと。

除去するためには、美容クリニックで処置を受ける必要があります。

【タトゥー除去治療】
・レーザー治療
・削皮手術
・切除手術
・植皮手術

タトゥーを除去する4つの方法を順番にご紹介します。

レーザー治療

タトゥーの色素を破壊するためにレーザーを照射する方法があります。

照射の回数を重ねることで次第にタトゥーが薄くなっていきます。



レーザー治療の魅力は、肌へのダメージが少ないところ。

皮膚の切開を伴わないので、外科手術ほどの負担がありません。

傷が残らないので背中などの広範囲のタトゥーにも適しています。



しかし、レーザー治療で完全にタトゥーを消し去ることはできません。

レーザーを照射して薄く、目立たなくしていく治療と思ってください。

照射回数を重ねても、ぼんやりと影が残ることは珍しくありません。



また、レーザーは濃い色の色素に反応するため、黄色のような明るい色のタトゥーには効果がありません。

黒・茶色・青色などのタトゥー除去にはレーザー治療がおすすめです。

削皮手術

完全にタトゥーを消し去りたい方は、メスを使って皮膚ごと削り取る削皮手術がおすすめです。

削皮手術では、ヤスリのような専用機器でタトゥーを削り取ります。

広い範囲や深い部位のタトゥーでも、ほとんどの場合一度の手術でなくすことができます。



しかし、皮膚を削る以上、術後に傷跡が残ることは避けられません。

特にタトゥーを深く入れている場合、それだけ多くの皮膚を削ることになります。

削皮手術の傷跡は「ケロイド状の傷」「火傷のような傷」などと表現されますが、時間の経過とともに改善されます。

切除手術

タトゥーを皮膚ごと切り取り、まわりの皮膚を縫い合わせる方法を切除手術と呼びます。

深い部分に入ったタトゥーにも対応可能です。

しかし、切除後に周辺の皮膚をつなぎ合わせるため、広範囲の除去には対応していません

削皮手術ほど広い範囲のタトゥーを除去することができない点はデメリットといえます。



一般的には、一度に切除できる範囲は5㎠程度。

それ以上大きい場合は複数回に分けて手術を行います。

ただし、手術と手術の間隔は3~6か月ほど空けなければいけません。



また、皮膚を引っ張って縫い合わせるため、術後はひきつれたような痕が残る可能性があります。

植皮手術

削皮手術でタトゥーを削り取ったあと、患部に皮膚を移植する方法を植皮手術と呼びます。

お尻や太ももなど見えない部分の皮膚を削り取った部分に移植します。

【植皮手術の種類】
・シート移植
・メッシュ移植

植皮手術は皮膚の移植方法によって名称が異なります。

シート移植とは採取した皮膚をそのまま移植する方法、メッシュ移植とは採取した皮膚をメッシュ状に引き延ばしてから移植する方法です。



最もきれいに仕上がるのはシート移植。

しかし、採取できる皮膚には限りがあるため、広範囲のタトゥー除去には適していません。



メッシュ移植は皮膚を引き延ばして広げるため、広範囲のタトゥー除去にも対応可能です。

しかし、皮膚をメッシュ状にするため、傷跡もメッシュ状の跡として残ってしまいます。



いずれの植皮手術でも、タトゥーを除去した部位、皮膚を採取した部位の2か所に傷跡ができます。

メリットは削皮手術や切除手術に比べると傷跡が目立ちにくい点。

手術後の回復も早いので、早急にタトゥーを除去したい方には植皮手術がおすすめです。

タトゥー除去の失敗事例

タトゥーを除去することは簡単なことではありません。

どの治療も難易度が高いため、失敗するケースも少なくありません。

ここではよくある失敗例をご紹介します。

除去しきれない

タトゥーがきれいに消えなかった、という事例は少なくありません。

特にレーザー治療や植皮手術に多く見られます。



そもそもレーザー治療とはタトゥーを完全に消し去る治療法ではありません。

あくまでも色素を薄く目立ちにくくするものと思っておきましょう。

また、明るい色のタトゥー、深い部位の色素、濃いタトゥーは施術を重ねても跡が残る可能性があります。

傷跡が目立つ

削皮手術、切除手術、植皮手術では皮膚を削り取ります。

皮膚にメスを入れていく以上、大なり小なり傷跡ができます。

特に削皮手術や切除手術では、火傷のような跡やひきつれたような見た目になることも。

比較的傷跡が目立ちにくい植皮手術であっても、全く傷が残らないわけではありません。



なお、レーザー治療でも傷跡が残る可能性があります。

レーザー治療では肌に熱を与えるため、火傷のような痕が残ることも考えられます。

跡が残る

メッシュ移植では皮膚をメッシュ状に伸ばしてから移植します。

そのため、メッシュ状の跡として残ってしまう可能性があります。

色素脱失

レーザー治療でタトゥーを除去する場合、照射した部分の肌の色が抜ける可能性があります。

レーザーの照射でタトゥーの色素だけが破壊されれば良いのですが、元々の肌の色まで抜けてしまうことも

照射した部分の肌が異常に白くなってしまえば、タトゥーよりも目立ってしまいますよね。

予算オーバー

治療方法に関わらず、金銭面で治療を断念せざるを得ないケースも。

範囲の広いタトゥーを分割して除去する場合、治療費はそれぞれ発生します。

また、レーザー治療を追加していくうちに予算を大幅に超えてしまうことも。

おおよその治療期間や総額は事前にチェックしておくと良いですね。

途中で断念

レーザー治療であっても手術であっても、身体への負担は避けられません。

処置の回数が増えれば増えるほど皮膚へのダメージは大きくなります。

身体が限界を迎えるとそこで治療は終了となります。

タトゥーが中途半端に残ってしまうというケースも決して珍しくはありません。

タトゥー除去後に起こりやすいトラブル

タトゥー除去に成功しても、その後の肌トラブルに悩まされるケースもゼロではありません。

ここでは代表的な肌トラブルについてご紹介します。

細菌感染

タトゥー除去にはさまざまな治療法がありますが、

いずれにしても、タトゥーを除去した部分の肌はダメージを受けています。

皮膚がダメージを受けると免疫力が下がり、細菌感染を起こしやすくなります。

【細菌感染の症状】
・化膿
・腫れ
・赤み
・悪臭
・発熱 など

このような症状が考えられます。

術後に処方された抗生物質の服用を怠った場合、患部を不衛生にした場合にこのようなトラブルが起こりやすくなります。

色素沈着

タトゥー除去に限らず、レーザー治療を行うと色素沈着が起こりやすくなります。

色素沈着とは簡単に言うとシミのこと。

レーザーによってダメージを受けた肌はシミが出来やすくなります。

バリア機能の低下で紫外線を吸収しやすくなったり、ダメージの修復のためにメラニン色素が生成されたりするのです。



ダメージを受けていない肌の場合、メラニン色素が生成されてもターンオーバーによって体外に排出されます。

しかし、レーザー治療後の肌はターンオーバーが乱れやすい状態になります。

するとメラニン色素の排出がうまく行われず、シミのように色素沈着してしまうのです。



もともとメラニン色素とは紫外線などの刺激から肌を守るために生成されます。

そのため、施術後は紫外線対策の徹底、患部に刺激を与えない生活を心がけてください。

傷口が開く

外科手術を受けた場合、皮膚が再生するまである程度の期間を要します。

皮膚が再生するまでの間に何らかの刺激が加わると傷口が開いてしまいます。



例えば、背中のタトゥー除去。

完全に傷が治っていない状態で腰を軽く曲げ伸ばししてしまうと傷口が開いてしまいます。

傷口が開かないようにするためには、日常生活における動作をある程度制限する必要があります。

タトゥー除去に失敗した場合の対処法

思い通りにタトゥーが除去できなかった場合、再度治療を受けることは可能です。

その場合、どこに相談したらよいのでしょうか?

施術を受けたクリニックに相談

まずは、タトゥー除去を受けたクリニックに相談しましょう。

場合によっては無料もしくは割引料金で再治療が受けられるかもしれません。



再治療への対応はクリニックによって異なります。

可能であれば事前にアフターケアの有無、どのような対応をしてくれるのかを確認しておくと良いでしょう。

他院修正

一度失敗している場合は、そのクリニックが信用できないという方もいらっしゃいます。

その場合は、別のクリニックに相談してみましょう。

他のクリニックで行った治療に対する修正手術を行っているクリニックもあります。

タトゥー除去の実績があるクリニックかどうかを確認しておくことが大切ですよ。

タトゥー除去の修正にかかる期間

タトゥー除去に失敗してしまった場合、修正にかかる期間はタトゥーの範囲、肌の状態によって異なります。

タトゥー除去後の腫れやひきつれがひどい場合は、患部が落ち着いてから修正を開始します。

修正開始までに半年以上待つケースも珍しくはありません。

タトゥー除去の修正にかかる費用

タトゥー除去の失敗を修正する場合、通常のタトゥー除去とほとんど同じ費用が発生します。

【10cm×10cmのタトゥー除去費用】
・レーザー治療:2万円~
・削皮手術:20万円~
・切除手術:7万円~
・植皮手術:30万円~

上記は1回あたりの費用です。
複数回処置が必要な場合はその回数分費用がかかるのでご注意ください。

なお、料金設定はクリニックによって異なるので事前に確認しておきましょう。

タトゥー除去の失敗は

タトゥー除去の失敗を放置してしまうと、時間の経過とともに患部の状態が悪化してしまいます。

状態によっては再修正や傷跡の修正、色素沈着の治療が難しい場合も。

もし失敗したかもと思った場合は、手遅れになる前に専門医にご相談ください。

まとめ

タトゥー除去はとても難しく、失敗してしまう可能性が大いにあります。

どうしても失敗したくない、という方はクリニック選びを慎重に行いましょう。

タトゥー除去の実績や治療の選択肢を事前に確認しておくことが大切です。

タトゥー除去を検討中の方、タトゥー除去に失敗してしまった方は専門医に相談してみてください。

※当院ではタトゥー除去施術を行っておりません。

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