
手術やケガの縫い傷を目立たなくさせる方法を解説|治療の種類・注意点も紹介します
手術や怪我は人生でも数えるくらいしかないため、縫ったばかりの傷を見ると抜糸した後の傷口がどうなるのか不安な気持ちになる方は少なくありません。
また治療方法に関する不明点や治療の過程で、きちんと元通りになるか心配になる方もいます。
残念ながら、傷口は100%元通りにはなりませんが、きちんと医師の診断・治療を受けることによって、限りなく傷を分かりにくくきれいな状態にすることは可能です。
今回は、縫い傷を目立たなくさせる方法・治療の種類・注意点を美容医療の専門医が解説します。
今ある縫い傷に関する悩みを抱えている方、またはこれから手術をしなければいけない状況の方で、手術後の傷口がきちんときれいに治るか不安な方はぜひ参考になさってください。
縫い傷は消せる?

突然の事故や病気の治療で手術を受けた際に、どうしても縫い傷が気になってしまうことがあります。
特に女性の方は、縫い傷に関する悩みを抱えている方が多くいます。これらの傷は全くなかったことにはできませんが、目立たなくすることは可能です。
目立つ傷跡を切除し、傷跡を残さないように細い糸で優しく縫い合わせていく方法があります。
この方法を真皮縫合または減張縫合と呼び、皮膚深くにある真皮を縫い合わせて、傷跡にかかる負荷を減らします。
こうした修正手術は高度な縫合技術が必要になるため経験豊富な専門医院がおすすめです。
当院では形成外科出身の経験豊富なドクターが傷跡修正をご担当することも可能です。
縫い傷の治りが遅くなるケース

縫い傷にもさまざまなものがありますが、特に傷の治りが遅くなるケースを4つ紹介しましょう。
傷が深すぎる
浅い擦り傷程度なら2週間ほどで治りますが、切り傷や刺し傷があまりにも深すぎると治りが遅くなってしまいます。
その理由は、表皮の深い部分にある基底細胞の再生が上手く行われないからです。
真皮の深い部分まで損傷してしまうと、真皮の中にある付属器の密度が減ってしまい表皮の再生が遅くなってしまいます。
ケロイド体質
傷ができるとしばらく炎症が続き、最終的にみみず腫れのようになってしまうのがケロイドです。別名、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)ともいいます。
ケロイドは身体自らが傷を治すために炎症反応を起こすことでコラーゲンを蓄積させます。
その際に痛み・痒み・関節拘縮などを発症しやすいです。
ケロイド体質となる明確な原因は分かっておらず、元々持っている体質・ニキビ・虫さされによって引き起こされてしまうといわれています。
また、ケロイドは人種・遺伝などによっても起こると考えられていて、近親者でケロイドがある方は注意が必要です。
当院では切開を伴う外科手術後にケロイド化を防ぐお薬を処方しています。
高血圧

傷の治りが遅い原因として、主に血流障害・神経障害・免疫機能の低下が指摘されています。
高血圧も一種の血流障害になるため、傷の治りの早さに影響を与えます。高血圧は動脈硬化が原因であり、血管が細くなってしまい血流が悪くなっている状態です。
その結果、傷を治すために必要な酸素や栄養が行き渡りにくい環境になってしまいます。対策としては血圧を下げることにより、傷の治りを早められます。
妊娠中
妊娠中の女性の方は、ホルモン・体質に変化が起こるため健康状態も不安定になりがちです。
また血液量の増加により妊娠前よりむくみやすく、ひどい場合には妊娠高血圧症候群などの病気になる可能性もあります。
縫い傷の跡を目立たせない方法

縫い傷の跡を目立たせない方法について詳しく解説します。
外的・物理的刺激を防ぐ
まず外的・物理的刺激を防ぐ必要があります。手術をした縫い傷は、どうしても傷跡や周辺の皮膚が引っ張られることで炎症を起こしてしまいがちです。
治療していく過程で、新しい細胞が増殖して傷のスペースを埋めていきますが、衣類の摩擦による外的・物理的刺激で赤みや・軽い痒みが生じてしまいます。
意図的に刺激を防いだり少なくしたりすることで、元の傷に沿った盛り上がり・赤み・かゆみなどの炎症を和らげてくれます。
紫外線に当てない

縫い傷を紫外線に当てないことも、目立たなくさせる有効的な方法です。紫外線も物理的な刺激になってしまうため、当たると赤み・痒みを生じてしまいます。
そのため、できるだけ縫い傷の部分を隠すように、紫外線カット率の高い素材の衣服を身に着けましょう。
傷跡専用のテープを使用する
外的・物理的刺激を防ぐ方法として、傷跡専用テープを使用すると物理的な刺激から保護できます。
手術後約1〜3か月間は傷の中にある細胞が傷をくっつけようとするため傷跡が赤くなりがちです。
次第に赤みは引いていきますが、日常生活の中で紫外線・摩擦などで皮膚が過剰反応して傷跡が大きくなったり・盛り上がったり・色素沈着したりすることがあります。
傷跡専用のテープは肌にやさしい粘着剤が使われており、剥がすときの刺激も少ないため赤みやかゆみが出にくいのが特徴です。
専用のテープを使用すれば、傷が隠せるだけでなく紫外線からの刺激も防いでくれます。
テープの張り替えに関しては、いくら低刺激だとしても回数が増えればそれだけ肌・傷口を刺激してしまうため、1週間に1度くらいを目途にしましょう。
傷跡が目立たない治療法を選ぶ
傷跡を目立たせたくない場合には、そもそも治療法を考えていく必要があります。
治療を目立たない方法で行うことにより、傷をできる限り見ないようにでき痛み・精神的な不安を和らげられます。
縫い傷の跡を目立たせない手術

縫い傷の跡を目立たせない手術方法にはどのようなものがあるのか具体的に解説していきます。
真皮縫合
傷跡を目立ちにくくする手術として一般的な手法が真皮縫合です。
皮膚は、表面に見えている表皮・表皮の内側にある真皮・その奥にある皮下組織から成り立っています。
真皮縫合では、表皮の内側にある真皮を縫合します。
この手術法のメリットは、縫い目や結び目が皮膚の表面に出ないため傷跡が目立ちにくくなることです。
また、通常の表皮で強く縛ることがなく、縫い箇所がつっぱることがありません。さらに抜糸が必要ないため、精神的苦痛を和らげることが可能です。
傷跡そのものを治す手術もある

肥厚性瘢痕やケロイドなどの手術後の目立つ縫い傷に対しては、傷跡そのものを治す修正手術もあります。
修正手術とは、目立つ縫い傷を切除して新たに縫い直すことで、きれいで目立たない傷跡にするのが特徴です。
高度な縫合技術が要求されますが、先ほど紹介した真皮縫合という方法で行います。
術後は、アフターケアも重要になってくるため医師によく確認しましょう。
傷跡の治療中の注意点

傷跡を最適な手術により治療したとしても、治療期間中には注意が必要な場合もあります。
どのような注意が必要か具体的に解説します。
傷口をかかない・こすらない
術後すぐは縫い傷の赤みが大きいため、本当に元通りになるのか不安に感じる方も多いようです。
気になって傷口をかいたり擦こすったりしてしまうと、かえって外的な刺激を与えてしまい、赤みや痒みの原因になるため気を付けましょう。
過度な運動を避ける
治療中はできるだけ過度な運動を控えてください。運動することにより、汗をかいてしまい縫い傷を刺激しかねません。
日頃から運動習慣のある方はもどかしい気持ちになるかもしれませんが、過度な運動は治療期間が長くなってしまう原因にもつながります。
医師の指示に従って、可能な範囲内で身体を動かすようにしましょう。
縫い傷でお悩みの方は医師へのご相談を

人の皮膚は常に新しい細胞を作り出し、傷を負ったときは自然治癒する力を持っています。
しかし、大きな外傷や手術をしたときはここで紹介した治療方法を利用して傷ついた皮膚を正常な状態に治していかなければなりません。
縫い傷でお悩みの方は、「グローバルビューティークリニック」に気軽にお問合せください。
「グローバルビューティークリニック」では諦めていた怪我・火傷・縫合跡などの傷を目立たなくする施術を、経験豊富な医師がお客様に応じて最適な提案をいたします。
まとめ

縫い傷を目立たなくさせる方法・治療の種類・注意点を解説してきました。
治療の種類や注意点もさまざまあるため、縫い傷で痛みのある方・きちんと治るか不安な方は1度「グローバルビューティークリニック」にご相談ください。
治療の過程・方法を専門の医師に聞くことで安心でき、ご自身に最適な治療方法が見つかります。
これまで悩んでいた縫い傷が少しでも目立たなくなり、精神的なストレスから解放されて明るい日常生活が送れるよう「グローバルビューティークリニック」はお客様ひとりひとりに寄り添います。

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