葉っぱの影にいる女性
2024.6.21

紫外線を全く浴びないとどうなる?浴びすぎも浴びなさすぎも良くない理由を徹底解説!

肌や身体に影響を与える紫外線

今回は、紫外線対策するうえで知っておきたいポイントをお話しします。

紫外線の浴びすぎによる肌への影響、紫外線ケアのポイント、おすすめの食べ物や避けた方が良い食品について順番にみていきましょう。

記事掲載

当院医師による記事が、株式会社エネージア様が運営する「キレイ研究所」に掲載されました。

紫外線とは

太陽光線の一種である紫外線。

X線よりも長く、可視光線や紫外線よりも波長が短い光です。

紫外線は季節や天気によって差はあるものの、一年中降り注いでいます。

紫外線の種類

紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cと3種類ありますが、その中でも地上に届くのはUV-A、UV-Bの2種類です。

地表に到達する紫外線のうち、約9割を占めるUV-Aは「生活紫外線」とも呼ばれています。

皮膚の真皮層まで届き、コラーゲンやエラスチンにダメージを与え、シワやたるみの原因となります。

一方、UV-Bは「レジャー紫外線」と呼ばれ、エネルギーが強く散乱性が高いという特徴があります。

赤く炎症を起こし、シミやソバカスの原因となります。

紫外線ケアが必要な理由

米国皮膚科学会によると、肌の老化の約8割は紫外線による光老化が原因であると言われています。

DNAの損傷皮膚がんのリスクも高まるため、紫外線ケアはとても重要です。

シミやソバカス、シワやたるみといった美容面だけでなく、健康被害という面でも紫外線対策は欠かせません。

紫外線が全身に与える影響

外出時に日焼け止めを塗る、帽子や日傘で紫外線対策をするという方は多いでしょう。

しかし、中には顔にしか日焼け止めを塗らない方、車に乗るから日焼け止めを塗らないという方も。

反対に、ほとんど外に出ずに紫外線を浴びない、という方もいらっしゃいます。

では、紫外線の浴びすぎや浴びなさすぎは、身体にどのような影響を与えるのでしょうか?

紫外線を浴びすぎると

紫外線を浴びると、日焼けや皮膚炎、シミやシワなど、肌にダメージを与えることは皆さんご存じでしょう。

しかし、紫外線による影響は、決して肌だけではありません。

紙の乾燥や色落ち、白内障や加齢黄斑変性の原因となる可能性もあるのです。

さらに、紫外線を浴びすぎることで、免疫を抑制する細胞が活発になり、免疫力が落ちる場合も。

皮膚がんのリスクも高まるため、紫外線の浴びすぎには注意が必要です。

紫外線を浴びないと

全く外に出ない、紫外線対策のし過ぎも良いことではありません。

紫外線を浴びると体内でビタミンDが生成されます。

ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける作用があるため、骨の健康を支えます。

ビタミンD自体にも免疫調整機能があるため、不足することは避けたいですね。

さらに、紫外線に当たらないとうつ病のリスクが上がるという論文データもあるため、紫外線を避けすぎることはおすすめできません。

独立行政法人国立環境研究所によると、1日の食事から摂取するビタミンDに加えて、両手の甲ほどの面積で15分間、もしくは30分間日陰で過ごす程度の紫外線を浴びることで1日に必要なビタミンDが摂取できます。

紫外線ケアのポイント

紫外線対策として最も手軽で効果の高い日焼け止めについて解説します。

ここでは正しい日焼け止めの塗り方や選び方を紹介するので、是非参考にしてみてください。

日焼け止めの塗り方

みなさんは日焼け止めを正しく塗っていますか?

多くの方が適量よりも少ない量しか使用できていません。

日焼け止めの適量は意外に多く、顔に塗る場合、液状の日焼け止めで1円玉2枚分、クリーム状の日焼け止めでパール粒2個分ほどが適量なのです。

商品によって適量が異なるため、説明書通りに塗るようにしましょう。

また、日焼け止めを塗りなおすことも大切です。

汗や皮脂とともに日焼け止めが流れてしまったり、タオルで拭いた部分の日焼け止めが取れてしまったりします。

2~3時間おきなどこまめに日焼け止めを塗りなおしましょう。

日焼け止めの選び方

日焼け止めにはさまざまな種類があります。

クリームタイプやスティックタイプ、ミストタイプやミルクタイプ…。

さらにSPF値やPA値の高いものや低いもの、紫外線吸収剤を使ったものや紫外線散乱剤を使ったもの…どれが良いか分からないという方も多いでしょう。

使い心地や色、香りなど好みで選ぶのも良いですが、シーンごとに使い分けることをおすすめします。

例えば、日常生活レベルであればSPF10~20、PA+~++程度のもの、炎天下での運動やレジャー時であればSPF40~50程度、PA+++~++++のものといったように、シーンに合った日焼け止めを選びましょう。

さらに、肌への刺激を減らしたい敏感肌の方などは、紫外線吸収剤が配合されていないノンケミカル処方の日焼け止めがおすすめです。

マリンスポーツ時の注意点

海洋生物に影響があることから、紫外線吸収剤に配合される一部の成分は、海外リゾート地などで禁止されています。

そのため、マリンスポーツを楽しむ際に日焼け止めを落とさなければならない場合も。

日焼け止めが使えない場合は、美容内服や美容点滴などを活用して身体の内側から紫外線対策することもできます。

例えば、SPF3の美容内服であれば、何も塗らない状態だと25分で赤くなる人の場合、赤くなるまでの時間を75分まで伸ばすことができます。

色素沈着を阻害する成分や抗酸化成分の血中濃度が高ければ効果を発揮します。

内服の種類によって異なりますが、美白目的で服用する場合は数か月続ける必要があります。

日焼け対策が目的であれば、数日前から飲んでおくと良いでしょう。

室内でも日焼け止めは必須

紫外線の中でも波長の長いUV-Aは、窓ガラスを通過する特性があります。

そのため、屋内にいても紫外線対策は必要です。

UV-Aを浴び続けるとシワやたるみの原因となります。

SPF値やPA値の高い日焼け止めを塗る必要はありませんが、日常の紫外線をさえぎる程度の日焼け止めは塗っておいた方が良いでしょう。

紫外線と食べ物

地表に降り注ぐ紫外線量は年々増え続けています。

紫外線対策に関する商品も多数販売されていますが、毎日の食事で紫外線対策ができれば嬉しいですよね。

ここでは、紫外線に気を付けるうえで食べた方が良いもの、避けた方が良いものについてお話しします。

おすすめの食べ物

紫外線対策するうえで抗酸化作用のある食品は積極的に摂るべきです。抗酸化作用のある成分には次のようなものがあります。

・ビタミンC
・ビタミンE
・リコピン
・カテキン など

柑橘系のフルーツや緑黄色野菜、ナッツ類、緑茶などが挙げられますね。

避けた方が良い食べ物

糖質や脂質を摂りすぎると、体内で炎症反応が起こりやすくなります。

そのため、紫外線対策をするうえで、甘いものや脂っこい食品は避けた方が良いでしょう。

まとめ

今回は紫外線対策におけるポイントをいくつかご紹介しました。

紫外線を浴びすぎるとシワやたるみといった肌の老化につながります。

しかし、紫外線に全く当たらないのも良くありません。

日焼け止めを正しく塗って適度に日光に当たるようにしましょう。

抗酸化作用のある食品を積極的に取り入れて、健康で美しい肌を目指してください。

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