後悔しないために…来院前にココをチェック!その1
2019.4.21

VOL19後悔しないために…来院前にココをチェック!その1

美容外科手術による劇的な効果とアーリーアンチエイジングを組み合わせることで、老化のスピードを緩め、若々しさを維持できることがお分かりいただけたと思います。しかし、同じ施術を受けるにしても、クリニックによって使用する機械や薬品はさまざまです。また、ドクターの腕によって仕上がりの違いもでてきます。
クリニック選びは慎重に行うことが重要なのです。

後悔しないために患者さんができること

高額な料金を払ったのに、思い描いていた仕上がりにならなかったというケースが多々あります。消費者トラブルの窓口である国民生活センターには、美容医療施術に関する苦情や相談が、年間2,000件以上寄せられています(図1)。
その半数は、広告や販売方法で、残りの半分は皮膚障がいや熱傷などの技術的なものになっています。また、国民生活センターのホームぺージでは、美容医療サービスに関する相談件数の推移も確認することができます。

表1 若々しい肌質をサポートする施術

(表1)若々しい肌質をサポートする施術
この数字は、あくまで国民生活センターが把握している報告数であって、影で泣き寝入りしている人は大勢いるはずです。
具体的には、次のような相談内容が多いようです(図2)。

図2 美容医療サービスに関する相談内容 最近の事例(抜粋)

(図2)美容医療サービスに関する相談内容 最近の事例(抜粋)
大手クリニックによるトラブルも耳にしますが、多額の和解金を支払い、(言葉は悪いですが)患者さんの口を封じることで、表沙汰になっていないケースも少なくありません。
とはいえ、広告やホームページ、CMで悪い情報を公開するはずはなく、美容外科や医療の素人である患者さんが、クリニックの良し悪しを判断するのはとても困難なことです。

そこで、どのようにクリニックや医師を選択すれば良いのか、カウンセリングでは何を質問すれば良いのかなど、事前に知っておくべきポイントを、さまざまな角度から解説していきます。

来院前にココをチェック!クリニックの嘘を見抜く

ポイント① 美容外科の専門クリニックであるか

美容外科を行う医療施設のほとんどが、充実したホームページを公開しています。さまざまな施術名や美しい画像などのイメージばかりが強調され、どこに注目すればいいのか分かりづらく、各クリニックのホームページを見比べても、明確な違いは分かりません。
そこでチェックしてほしいのが、そのクリニックがどのような医療施設かという点です。
美容外科や美容皮膚科を有する医療機関には、多数のチェーン店を持つ大手美容外科クリニック、個人経営の美容外科クリニックや皮膚科、大学病院などがあります。
大学病院での施術は医療的な要素が強く、病気やケガ、生まれつきの障がいなどで、整形手術が必要な場合に行われる施術がメインです。
若返りをテーマに考えると、「美容外科」「美容皮膚科」の看板を掲げる医療機関を選ぶことが望ましいです。その理由として、僕たち美容外科医は多くの施術経験を持つ先生のもとで勉強し、さまざまな症例を見ることで美しさを表現するセンスを学んでいきます。さらに、勤務時間外に施術の練習を重ね、研修にも参加します。そして確固たる技術を身につけたうえで、初めて患者さんに触れられることを許されるからです。

近年、保険診療を中心としている「内科」や「皮膚科」なども自由診療を取り入れ、美容治療を行うクリニックが増えていますが、やけどなど「皮膚治療の一環」として、皮膚科の医師がレーザー治療を行うことは問題ありません。しかし、「美しさ」「若返り」を目的とした場合、皮膚以外にも筋肉の構造などの知識が必要なため、高度な技術とドクターのセンスが重要なポイトになります。
技術を身につけていない「内科」や「皮膚科」の医師が、ヒアルロン酸やボトックス治療を行っているところもあると聞きます。注入によるリスクを把握しないまま施術を行うのは、非常に危険なことです。「注射をするだけだから簡単にできる」と勘違いをしている医師もいますが、針を刺す場所、深さ、成分の種類や量を誤れば、大変な結果を招くこともあるのです。

最近は、歯科ですらボトックス治療などを行っていると耳にしますが、これは完全に免許の範囲を超えた行為です。
もちろん、歯科医以外の「医師」は、医師免許があればどの科の診療を行っても良いため、自分の専門外でも診療を行うことは違法ではないのですが、「専門外の治療を行うクリニックの増加」には警鐘を鳴らすべきだと、僕は思います。

ポイント② 美容外科と美容皮膚科、どちらを選ぶのか

「美容外科」と「美容皮膚科」。どちらも、「美容」が付いていますから、病気の治療ではなく「美」のための施術を行っている医療施設になります。違いは、ドクターの専門が「外科」か「皮膚科」か、というところです。 歯科医以外の医師免許を持っていれば「○○科」と掲げることに制限はありませんが、真っ当なドクターであれば、自信を持って医療サービスを提供できる診療科を看板に掲げているはずです。ですから、美容〝皮膚科〟とあえて掲げているのであれば、皮膚科的な治療をメインに行っていると考えていいでしょう。
注入系や照射系などメスを使用しない若返り術ならば、美容皮膚科を選択しても問題はありません。しかし、劇的な変化と効果が長期間持続できる若返りには「手術」が最も適しているでしょう。つまり、「劇的な変化を長時間キープする」には、皮膚科的な治療だけでは不十分だと考えられます。
一方、美容外科は、皮膚科的な治療と外科的な治療の両方を行っているクリニックが大半です。複数の治療を組み合わせて効果の高い施術を希望するのであれば、美容外科を掲げているクリニックのほうがお勧めです。
僕自身は美容外科医ですが、クリニックには皮膚科のドクターも常勤しています。外科と皮膚科、両方のスペシャリストを揃えることで、患者さんのあらゆる希望に応えられるような体制を整えています。

ポイント③ ドクターのプロフィールが公開されているか

ホームページで「ドクター紹介」がされているかも気を配るべき点です。
院長だけでなく、施術を行うドクター、一人ひとりのプロフィールが明確に記載されているかをチェックしてください。院長が有名な方であっても、実際に施術を行うのが違うドクターであれば、その情報も公開するのは当たり前のことです。
職歴、得意な施術、症例数、実際の症例といった経験と実績を、あらかじめ確認しましょう。美しい症例写真に気を取られていると、大切な情報を見落としてしまいがちです。プロフィールをしっかりと確認をして、「このドクターの施術であれば受けてみたい」と思えるかどうかを判断するべきです。
また、「○○学会認定医」「○○学会専門医」のような肩書きを並べて、具体的な症例紹介や症例数が記載されていない場合は、美容外科医としての経験が不足している可能性があります。

まとめ

まずは、ご自身が「どこを、どのように改善したいのか」を明確にしておくことです。そして、治療内容によって「美容外科」に行くべきなのか「美容皮膚科」なのかを選択しましょう。
クリニック選びでは、トラブルを避けるためにも知識や技術のある「専門のクリニック」を選ぶことをお勧めします。次回も引き続き、ホームページ上でチェックすべき点について解説していきたいと思います。